探仏記Ⅲ ~気まぐれ仏像探訪~

気が向いたら出かけてみようか・・・

運慶

『高野山の名宝』展@サントリー美術館~増上寺

昨日、親戚から招待券をゲット、早速再訪。


 サントリー美術館 
 2014/11/16
高野山開創1200年記念 高野山の名宝

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3週間ぶり。

それなりに人は多かったが、少し待てば前が空いてじっくり拝観可能なレベル。

今回、初めて展示作品を全て見た! (今迄の展覧会、割と飛ばし飛ばし見てたんで....)

コンパクトな展覧会なので、40~50分で全作品拝観。

今回気になったところは.....

法具(独鈷杵・
三鈷杵・五鈷杵・五鈷鈴): 横に金剛杵の解説あり。各部の名称を覚えてから各々見ると違いがわかって面白い。
高野大師行状図絵: 弘法大師が唐に行った時のことが書いてある絵巻物。あの有名な高野山まで届いたという三鈷杵を投げるシーンあり。
御公儀上一山図(高野山絵図): 高野山の地図・寺院名が書かれている大きな絵で、拝観した寺院を探す。金剛三昧院は見つかったが、光台院と宿泊した遍照光院は見つからず。
大日如来/両界曼荼羅図: 旧西塔本尊の青髪の大日如来を拝観すると、背面の曼荼羅が重なり、まるで大日如来が飛び出してきてるような錯覚。
紺紙金字般若理趣経: 「文殊師利菩薩」とか「虚空蔵菩薩」等の文字を発見、お経の内容を知りたくなる......

両頭愛染曼荼羅図: 愛染明王と不動明王が合体!これは凄い
竜王吼菩薩: 孔雀明王の背面の大図、蔵王権現のような....こちらも五大力菩薩というキャラが気になる.....

......等々、仏像以外も十分楽しめた。


さて、仏像のほうは今回注目したのは以下のようなところ。

不動明王(鎌倉時代): 玉眼だけでなく、歯にも水晶を使用.....効果があったかどうか.....
多聞天(快慶): 広目天に次いで2番手くらいにレベルが高いということを改めて認識
孔雀明王
(快慶): 3Fに下る階段を3~4段上がったところから見ると、キリッとした目付きに見える
制多伽童子(運慶): 前回は今一つピンと来なかったが、精悍な眼差しにやられた.....流石に今回の主役!
清浄比丘’(運慶): これ運慶作かなぁ、と今まで思ってたのだが、頬の張り具合や下唇を噛んでる微妙な表情は間近で見ると独特で個性ある像だと改めて感じた (ただ、たぶん運慶仏の中では人気ないよね)
阿耨達童子: 乗ってる龍に羽があった (それだけか....)


もう1度くらい来たいけど、チャンスがあるや否や......




これで帰るのもどうかと思い、久々に増上寺に行ってみた。(あまり意味はなかったが、六本木から近いという理由だけで....)



 増上寺 
 (ぞうじょうじ、浄土宗) 2014/11/16

大門 → 三解脱門 → 大殿

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2009年以来、久々の訪寺。

大殿で何かやっていて、雅楽っぽい音が聞こえた。

外から窓越しに阿弥陀如来が見えた。

右隣の安国殿によって帰ろうと思ったら、「将軍墓所特別公開」の文字が見えた。

折角なので寄ってみた(拝観500円)。

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門脇の入口から入ると.....

宝塔が立ち並んでいる。

意外に狭い。

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歴代六将軍が眠る.....あとの方々は日光・輪王寺と上野・寛永寺におわす。

狭い場所だなぁ......と思ってたのだが、中央の説明パネルに戦前の霊廟の様子が展示されていて、それを見てビックリ。

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入場する際に記念品としてもらったポストカードも戦前の霊廟のものだった。

モノクロでも厳かであり、絢爛豪華でもあり、といったことが感じられる。

寛永寺霊廟もそうだが、これらが戦争で焼失してしまったのが本当に残念。

今ではこじんまりとした霊廟にかつての姿を重ね往時を偲ぶ。

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かつての霊廟は、現在の増上寺境内の南北にあったようだ。相当な広さだったみたい。

増上寺自体、大門から三解脱門までもそれなりに距離があったし巨大寺院だったんだなぁ、と改めて感じた次第。

『高野山の名宝』展@サントリー美術館~『日本国宝展』@東博

昨日の話。昼過ぎから都内で所用があり.....となると行かないわけにはいかない。


 サントリー美術館 
 2014/10/25
高野山開創1200年記念 高野山の名宝

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久々にドキドキ、ワクワク

スマホで画像を見せると100円引き、で入場。

エレベータで4階の第1会場へ、いざ!

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展示室に入ると萬日大師がお出迎え。11時過ぎだったが会場内は人もまばらで絶好の拝観環境。前半ハイライトは初見の執金剛神、高野山でも拝観した四天王。執金剛神は踏ん張ってる左足の血管や爪先が物凄くリアル。四天王は広目天に快慶銘あり、胸元の鎧や腰回りの捻じった布の表現など他3躯との差が素人目にもわかる。

続いて3階に下って.....

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階段を下りながら......徐々に孔雀明王が近くに.....明王だが菩薩に近い表情で快慶らしい面貌、四臂なのにまったく破綻がなくとにかくバランスが素晴らしい!もう何周も孔雀の周りをグルグルと.....背面にある忿怒相の金剛吼菩薩との対比もまたいい。

そして、いよいよ.....展示室に向かう通路でなぜか鳥肌が。不動明王の左右、扇形のフォーメーションで4躯ずつ。(画像は以下のリンクを参照)
http://www.museum.or.jp/modules/topics/?action=viewphoto&id=543&c=1 http://www.museum.or.jp/modules/topics/?action=viewphoto&id=543&c=2

照明やフォーメーションなど演出バッチリ.....ん?でも何か物足りない。以前に高野山霊宝館で恵光童子・烏倶婆伽童子の2躯を拝観したのだが、その時ほどビビッと来なかった。待望の制多迦・矜羯羅両童子とも会うことができたのに......薄暗い中、暖色系の照明が童子像にあたっていたのだが、対して霊宝館では明るい室内にケースの中は蛍光灯だったので、それがかえってリアルさを引き出したのかも。今回の展示では雰囲気は良かったが、童子像の本来の魅力が十分に感じられず。きっとこの日たまたまそう感じただけに違いない.....ということで日を改めてまた来ることに。とは言え全体的には大満足、結局3~4往復して何度も繰り返し拝観。

ところで、図録を楽しみにしていたのだが
購入を断念、写真があまり良くなかったかな。博物館図録だと明るい背景に全身や横向きなどの写真が掲載されることが多いが、今回のは背景が黒基調でズームアップ画像が多く写真集的、はがきのほうも食指が動かず。


続いて、予定していなかったが時間があったので上野まで移動。
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 東京国立博物館 
 2014/10/25
日本国宝展 (平成館)


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午前中は入場制限がかかっていた模様.....14時少し前の段階ではそれほどでもなく

.....と思いきや、中に入ったら物凄い人・人・人.....どのショウケースの前も人が張り付いてて隙間まったく無し。人垣後方から下の方を覗きこんでも見た感じがせず。暫くは人を避けながらひたすら進む。第1会場の出口付近に平等院・雲中供養菩薩が2躯、薬師寺・三神
のうち2躯(僧形八幡・神功皇后)があり、チラッと見て更に進む。第2会場も最後の部屋まで進んだところでようやくスペースができてきた。それが五重小塔を中心とした仏像エリア。
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highlight_w201躯以外は五重小塔含めてすべて拝観したことがあったので感動は少なかったが、超贅沢な空間。大倉集古館・普賢菩薩は初見、落ち着いた佇まいで平安仏らしい。三千院・勢至菩薩(向かって左側)の宝髻前にあるタバスコの瓶みたいなものは何だったんだろう?法隆寺・広目天の邪気の下に迷路のようなグニャグニャした瑟瑟座(?)のようなものを発見。一番奥に快慶作の安倍文殊院・善財童子&仏陀波利(寺伝では須菩提)の2躯、仏陀波利は至近距離から見ると
とにかく異国顔、もの凄い鉤鼻!胸元のあばら骨以上にインパクトあり。

全体的にもきっと充実した展示なのだろうが、結局混み過ぎてて仏像群しか見ずに退室.....



 11室 
最後はここでクールダウン
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いくつか初見仏があったが、気になったのは奥に向かって左側の雛壇中央の大日如来。

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典型的な平安仏だが、見ていてホッとする。


この日だけで、運慶仏×6躯、快慶仏×8躯、国宝仏ということでは14躯、東京でこれだけ拝観できる機会はめったにないのでかなり充実。国宝展は混み過ぎててもう行く気にはならないが、高野山の名宝展はリピート・マストで!

『運慶・快慶と中世寺院』

以前から気になっていた本....

値段が値段だけになかなか手が出せなかったのだが

ついに購入


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日本美術全集 7 運慶・快慶と中世寺院


とにかく大きい、そして重い

今まで買った仏像本で最大の 『別冊太陽 仏像 日本仏像史講義』 と比べても頭ひとつ飛び出ている。

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厚みも1.5倍以上

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文庫本なら3冊分!

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で、肝心な中身はどうなのよ....今日は開けるところまで

『仏像のみかた 鎌倉時代編』@東京国立博物館

久々の東博。入口ゲートのところにミュージアムラウンジが新設されていた。儲かってるのかな?
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 東京国立博物館 
 2014/8/29
仏像のみかた 鎌倉時代編 (11室・14室)
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毎年恒例の運慶・慶派仏展示だが今回は趣向を変えて、8月31日まで親と子のギャラリーとして特別展示されている。親子向けということで展示も少々凝った感じになっており、解説も全てルビがふってありわかりやすい文章。展示は館蔵・寄託の鎌倉仏が中心で、今まで拝観したものが多かったが、以下のような充実した内容。

・運慶三代(運慶・湛慶・康円
)の作品が一度に見れる。特に康円仏は9躯展示。

・同じ種類の仏像を対比しながら見れる。

・仏像の向きが少し斜めになっていたり、通常とは異なる視点で観れる。


仏像の後ろのタペストリーがいい感じ。
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海を渡る....の構図
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 11室 
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入室して右に折れるといきなり運慶作・
大日如来が2躯。毎年見ているが、特に
真如苑の大日は年々好きになっている。最初見たときはピンと来なくて大日如来と言えば円成寺でしょと思っていたが、今では緊張感ある美しい姿に魅了される。円成寺仏は金箔が剥落してて顔付きがわかりにくいが、こちらは凛々しい顔がはっきりわかるところも◎。

そして康円作・愛染明王。解説文には相変わらず運慶仏と比べると大人しいといったことが書いてあるが、お気に入りの1躯。更に進むと湛慶作・千手観音。いきなり親子三代の作品が見れる粋な配置、千手の手前左右の天衣が釘で打ち付けてあるのは若干微妙だが....

東博蔵・愛染明王は装飾が凄い、隣の厨子の仏画もいい。反対側の願生寺・阿弥陀如来は運慶系統の顔付き。さらに東博蔵の菩薩像は弥勒菩薩と考えられる。先日奈良博で拝観した快慶作・弥勒菩薩が思い出されるが、双方ともに優美で均整が取れていて素晴らしい。中央には康円作・文殊菩薩と侍者、いわゆる渡海文殊。文殊菩薩が五台山から日本を目指して海を渡っている構図、だそうだ.....知らなかった。
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 14室 
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続いて少し離れた14室へ。こちらは同じ種類をまとめて配置してあり対比できるのが面白い。入るとすぐに地蔵菩薩が3躯、平安仏と鎌倉仏の対比で鎌倉のほうが衣がよりシンプル・質素で錫杖を持つスタイル。中でも初見の常盤山文庫蔵の地蔵菩薩坐像はザッツ鎌倉仏といった感じで秀逸、衣文の彫りは浅いが康慶作・瑞林寺の地蔵菩薩とも共通項がありそう。続いては毘沙門天(多聞天)、文化庁蔵の多聞天は初見か忘れてしまったが、この中では一番リアルな作風で◎。康円作・四天王眷属が2躯、横に康円の署名も展示されていた。
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センターは文殊菩薩、11室の康円・文殊と同様の五髻ヘアー、解説にはなかったが善円作との説あり。入口右手には阿弥陀如来、安阿弥様(快慶風三尺阿弥陀)と、善光寺式(一光三尊形式)の対比、どちらも鎌倉時代に流行ったスタイル。三尺阿弥陀が胸回り2ヶ所ほど紐で括られていたのが気になったが....
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そして、十二神将。旧浄瑠璃寺仏と曹源寺仏の共演。
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画像が暗くてわかりにくいが、左は咆哮対決、右は決めポーズ対決?
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そして覗き対決!
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子供向けなのかもしれないが、これは楽しい。

そう言えば、親子連れは2組くらいしか見かけなかったなぁ....かなり充実した内容だったと思う。多少マンネリ気味だった慶派仏展示もこうやって趣向を変えるとまた違った見え方がする。
もう1回くらい、と言っても明日で終わりなんでね、残念。これだったらもう少し早く来てればよかったなぁ。奈良博に劣らずいい内容だった!
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いい顔揃ってます

奈良一日探仏の旅: ⑧東大寺

東大寺・戒壇院近くにいい喫茶店があるので、一服しに行ってみた....やってなかった....金土日祝のみの営業みたい。仕方ないので南大門横を突っ切って参道(車道)を通って、手向山八幡宮前まで上った。


 東大寺 
 (とうだいじ、華厳宗) 2014/8/12

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法華堂に入ろうと思ったが、その前に三昧堂(四月堂)へ寄ってみた。前回寄った際と同様、本尊・千手観音がミュージアムへ出張中なので、十一面観音が中尊になっている。そして一番右側の普賢菩薩は厨子の中、暗くて輪郭くらいしか判別できず。法華堂に戻る時に、誰かのブログで不動堂に行った記事が載っていたのを思い出したので、そちらに行ってみることに。法華堂右手の急阪を上ると不動堂が見えてきた。
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東大寺には何度も来ているが、ここに来たのは初めて。お参りした後、隣の社務所に正面の障子戸から中を覗いてみていいか聞いてみると、左横の障子から中に入れると教えて頂いたのであがってみることに。入るとそこには五大明王が!正確には五大明王のシルエットが!結構良さげな雰囲気だったので、これは暗闇に目を慣らすしかない、と5分ほどじっとしていた。その間、遠くでお経を読む声が聞こえるような....と思ったら入口の障子戸にスズメバチが当たっている。羽音と障子にあたる音がお経っぽく聞こえてただけだった....障子戸を開けて逃がしてあげたが、そこでまた閉めて中にいるのも変なので必然的に外にでることになり....結局、五大明王の顔付きなどは確認できず。残念。結構疲れたので、法華堂はパス。


参道を下りて....ここを見ないわけにはいかない。
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阿形の足、金網の裂け目から。う~ん、リアル!
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さすが東大寺、人の波が切れ目なく押し寄せる。
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さて、今度こそ一服するゾ、と。しかし東大寺に来て、大仏殿や
ミュージアムはともかく、法華堂・二月堂あたりに寄らなかったのは初めて。
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