探仏記Ⅲ ~気まぐれ仏像探訪~

気が向いたら出かけてみようか・・・

神奈川

法雲寺~香林寺

週末から来週にかけて雨予報。外出する気にはなれなかったが、小雨なので思い切って出てみた。小田急線・百合ヶ丘駅から徒歩で10分程度、丘を越えて少し下ったくらいの住宅地に来ると法雲寺の門が見えてきた。幸いにも雨はやんでいて傘いらず。

法雲寺 
山号高石山
宗派曹洞宗

数日前にTwitterで阿弥陀如来の特別開帳が3日限定であるとの情報を見ての訪問。タイミング悪く、指のささくれをいじってたら出血してしまい、それが気になってあまり撮影できなかったので、ほとんど写真がない。

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10:30前くらいに現地に到着したが、係の方々は多かったが、拝観者らしき人はあまりいなかったような....取りあえず本堂内へ。

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中で解説シートを頂いた。

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横長の厨子の中央には市文の阿弥陀如来。平安後期、定朝様で穏やかな面貌、肩のあたりに薄っすら金色が残った想像より存在感のある仏像。

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厨子の目の前でずっと眺めていたら、隣に座っていた方が色々説明してくれた。どうやら係の方だったようだ。もともとは臨済宗の寺だったが現在は曹洞宗など、上記の解説シート上部にあるような話をしてくれた。覚えてる事を羅列すると....
●元々この仏像は阿弥陀堂に安置されていたが現在本堂に移されている(かつての阿弥陀堂は写真で確認できる)
●このお寺は一時廃寺になったが、その間も地域の人たちが守っていた
●禅宗の寺だが、本尊が阿弥陀仏で、大数珠回しを恒例行事としてやっている
●脇侍は本来であれば観音・勢至菩薩だが、こちらでは向かって右側に地蔵菩薩、左側に勢至菩薩となっている
●その手前側は右側に本尊の縮小摸刻、左側に僧形文殊菩薩
●関東圏に定朝様の仏像は33軀あり、こちらはその1軀(リストを見せてもらったが、覚えているのは厚木・金剛寺くらい.....すっかり失念)

脇侍の地蔵菩薩は錫杖を斜めに持ちすまし顔、着衣の色彩が美しく、比較的新しい時代の作かもしれないが良仏。もう一方の菩薩形は勢至菩薩と言われていたが、あまり良く見てこなかった。

仏像の他、大数珠や、文化財の板碑なども展示されていて、それぞれ解説して頂ける。

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今年は特別公開だが、通常は2月15日、10月15日の年2回のみ公開との事。また足を運んでみたい。


香林寺   
山号南嶺山
宗派臨済宗建長寺派

法雲寺の境内から五重塔が見えた。駅と反対方向に歩いて数分のところにある香林寺にも行ってみた。

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墓地に向かう参道には三十三観音がズラリ、本堂は閉まっていて、本尊は確認する事ができず。

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先ほどの指のささくれの出血は洗い流したので、今度は気にせず撮影できた。五重塔は新しいながら、なかなか貫禄のある素晴らしい塔。こんな所にこんな立派な塔があるなんて、知る人ぞ知るだろうなと思った次第。

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大満足で撮影しまくっていたが、雨がポツポツ降り出してきてしまったため、ここで撤収する事に。

また、晴れた時にでも来てみよう。

厚木・妙伝寺

2017年元旦。本年もここから拝観開始。

妙伝寺
山号星梅山
宗派日蓮宗
所在神奈川県厚木市

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門を守護する二天像
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本堂にお参りした後は独尊堂(釈迦堂)に。
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丈六の釈迦如来はいつ拝観しても素晴らしい。
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shaka

今後も毎年拝観しに来ようと思う。



この後、近在のお寺にも参詣。

宝泉寺(曹洞宗)
本尊は釈迦三尊(たぶん...)、遠目でわからず。
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瑠璃光寺(時宗)
本尊は阿弥陀如来立像(たぶん...)、こちらも遠目でわからず。
少額の賽銭しか入れてないのだがお守りやら瓦せんべいなど頂いて恐縮。

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本年は快慶展、運慶展をはじめ様々なイベントがあるので楽しみ。
良い年になりますように。


藤沢・常光寺

先月、こんなニュースを見つけた。

-タウンニュース 藤沢版 2016年12月2日号より-
http://www.townnews.co.jp/0601/2016/12/02/360302.html
藤沢市指定重要文化財である、常光寺(本町4の5の21)本堂に安置されている木造地蔵菩薩立像の修復作業が完了し、11月24日に特別に公開された。この像は14世紀中期から後期にかけて製作されたものとされる。桧製の寄木造り、像長91・5cm。普段は一般公開されていないが修復完了に伴い、12月24日(土)午後1時から4時にも一般公開される。(後略)


興味はあったが、きっと見に行けないだろう....と思っていたら、偶然この日藤沢方面に用があり、せっかくなので拝観に出向いた。

常光寺 
じょうこうじ宗派: 浄土宗拝観日:2016/12/24
所在地: 神奈川県藤沢市本町山号: 八王山拝観料:-

小田急線・藤沢本町駅より徒歩10分ほど。途中で道を間違えて、墓地のほうから入ってきてしまった。正式にはこちらの門から...

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こじんまりしているが雰囲気◎

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本堂に入ると、すべてが真新しい....

正面には阿弥陀三尊と両脇に善導大師/法然上人、右手には阿弥陀仏3躯と観音菩薩(たぶん)/地蔵菩薩、そして左手に今回修復から帰ってこられた地蔵菩薩。

地蔵菩薩は三尺ほどで南北朝の作(撮影は不可)。画像で見た際は新しめな雰囲気だったが、実際には端正な顔立ちの古仏。なかなかに風格のある良いお像だった。厨子も真新しく、モダンでセンスがよいと感じた。

中尊は三尺阿弥陀で、こちらも南北朝時代の作と推定される。本堂外に中尊の説明あり。

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その他の仏像は新しめだったが、沢山あってテンションが上がった。普段は非公開との事なので、今後拝観する機会はないかもしれない。神奈川県内にもまだまだ知られざる良仏があるんだな....


〔注〕 記載情報(宗派・山号・拝観料・文化財指定・仏像配置・名称など)は個人調べなので間違っていてもあしからず  

『忍性菩薩』展@金沢文庫~称名寺

2ヶ月ほど多忙な時期が続いてしまい、文化財ウィークやら特別開帳やら展覧会やら、色々見逃してしまった。今日は久しぶりにゆっくりできる時間が取れたので、こちらへ足を運ぶことに。

金沢文庫 生誕八〇〇年記念 特別展 忍性菩薩 ―関東興律七五〇年―
かなざわぶんこ入館日:2016/12/17
所在地: 神奈川県横浜市金沢区入館料:700円

8月に奈良博で見てきた「忍性」展から早4ヶ月。復習も兼ねて....

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会期は明日まで。ギリギリ間に合った。11時頃に入館したが、人はまばら....7~8人しかおらず。

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極楽寺の諸仏や観音寺・如意輪観音は奈良博展示で拝観済み。如意輪観音は右下の一臂が欠けていた。阿弥陀三尊は来迎形式で作者は讃岐別当有慶というらしいが、顔付きはあまり慶派の感じはなく中尊は以前東博で拝観した永仙・作の阿弥陀あたりに雰囲気が似てる気がする。左肩や胸元の衣の表現がかなり凝っている。

釈迦如来
十大弟子が二組同時に展示されてるところが個人的には見所。釈迦如来は極楽寺像がスマートで洗練されているが、十大弟子は称名寺像のほうが写実的で動きがある。一番のお気に入りは極楽寺・文殊菩薩で、理知的な顔付きが魅力的、バランスも見事。隣の釈迦如来は似たような顔付きながら髪型が違うので雰囲気も全然異なる(髪型含めた見た目の印象は大事)。作者はいずれも善派仏師と考えられており、東国の真言律宗寺院との関わりが深いようだ。また、鎌倉国宝館で展示されている建長寺・千手観音は極楽寺像の作風に通じるものがあるそうなので、今度行った時にチェックして来よう。

ほんの一部だが唐招提寺の東征伝絵巻も展示されていて、正に奈良博・忍性展の縮小版のような印象だった。忍性の団子鼻も久々に見れてニヤリ。来年度の運慶展・快慶展のパンフレットが置いてないかと思ったけど、既に在庫切れになって置いてなかった、残念。


称名寺 
しょうみょうじ宗派: 真言律宗別格本山拝観日:2016/12/17
所在地: 神奈川県横浜市金沢区山号: 金沢山拝観料:-

恒例の称名寺境内へ。晴天で爽やか、浄土庭園の静かで落ち着いた雰囲気はいつ来てもいいものだ。

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いつもは遠目に本堂を見ながら帰路につくのだが、久々に近くまで行ってみた。少し開いてる前扉より中を覗かせてもらったが厨子は閉まっていて本尊とはお会いできず(まぁ、当たり前か)。これまた久々に太鼓橋を渡って仁王門の方へ。

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いつもながらにこの重文・金剛力士は見応えがある。この像は像高4m近くあり、院派仏師・院興らによる鎌倉末期の造像。一度、柵なしで全身拝観してみたいものだ。

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参考文献: 日本の美術No.537

〔注〕 記載情報(宗派・山号・拝観料・文化財指定・仏像配置・名称など)は個人調べなので間違っていてもあしからず  



【番外編】

様々な寺院の十大弟子を並べて比較してみる。各寺の尊名は「伝」が多く、本来どうなのか気になるところ。どの像と比較しても称名寺像が一番躍動的なのがわかる。

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伊勢原・宝城坊(日向薬師)

急に思い立って日向薬師に行ってみる事に。


 宝城坊(日向薬師)  (ほうじょうぼう、高野山真言宗) 2016/7/18
参道の最後の階段を上り切ったところで本堂が見えた!修復用の覆いが既に取り外されている。新しく葺きなおされた屋根、柱の朱色がドギつくなく目に優しい。扉は黒字に朱色の模様が入っていてデザイン的にもGood!扉が全て閉まっているところを見たのは初めてかも。建物はほぼ完成、この後外構工事が続き11月に竣工との事で楽しみ。
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アングルが異なるが、以前の本堂との違い。屋根が滑らかというか・・・・
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いつも通り宝殿で仏像を拝観。受付の方が冊子を渡してくれるのだが、毎回もらってるので丁重にお断りしたところ、もうすぐカラー版ができるんだけどね、と言われていた。本堂リニューアルに合わせて色々準備されてるようだ。定智本に近い十二神将も久々に拝観。ところが、せっかく自分で作った定智本と十二神将像の比較画像を持参し忘れたのと、スマホの電波が弱くて自分のブログの画像も見れないという状態で、結局きちんと確認できず・・・・また来た時にでも。

参道下の駐車場脇の田んぼ・・・小学生の頃、祖父母のいる田舎に行ってた頃を思い出す。参道の石造の不動明王は初めて気付いた。木陰から空を背景に見る本堂、彩りを取り戻した獅子・象の彫刻・・・・わずかな時間だったが「夏休み」を感じる事ができた。
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本堂落慶の際にはまた訪れたい。
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