探仏記Ⅲ ~気まぐれ仏像探訪~

気が向いたら出かけてみようか・・・

東京

『ほほえみの御仏』展@東京国立博物館

 東京国立博物館  2016/6/22
日韓国交正常化50周年記念 特別展「ほほえみの御仏―二つの半跏思惟像―」 

21日に始まったばかりだが、会期が短いので早速来館。日韓の国宝・半跏思惟像のご対面。

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東博は今年早くも4回目!特別展会期中は20時まで開館しているらしく、夕刻に来てみた。

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年間パスポートで初めての特別展。入場ゲートで空港のような手荷物検査があったのにはビックリ。

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けっこう空いてる。中に入ると、日韓の半跏思惟像がガラスケースに入って向かい合ってる。40~50人ほどいたと思うが、2躯しかないので圧迫感もなく、ゆったりと様々な角度から360度拝観できる。2躯を行ったり来たり、約20分ほど堪能。

以下、拝観持のメモより

中宮寺像
・表情は僅かに微笑んでいるように感じるが、黒光りしていて眼が開いてるか閉じてるかはわからず
・足指の節まで丁寧に彫られてる
・光背の支柱には竹のような節があり、背中の傾斜に合わせて斜めに立ててある

韓国78号像

・画像だと眼が吊り上がってるように見えたが、実際は少し下側から拝観することもあり穏やかに感じる
・宝冠のデザインが凝ってる。
塔のような人のような・・・・何なのかはわからず
・背面の天衣が丸くなっており、見えない部分にも意匠が感じられる

各像のお顔立ちは各々の国の人物の雰囲気が反映されてるように思う。同じ雰囲気でもよく見るとかなり違う。

以下、覚えてる範囲で比較。

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似てるといえば、広隆寺像と83号像はかなり近い雰囲気。将来的には4躯同時に見れる機会があれば良いけど。

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思い立って行ったので眼鏡・単眼鏡の類を持参しておらず、照明も暗めだったので細かいところは今ひとつわからず。続いていつもの11室は奥の三十三間堂・千手観音の持物を確認しただけで、次の予定もあったので早々に本館を後にした。結局館内にいたのはトータル30分弱くらいだったか。
 
リピート拝観したいが、日程的には無理かな・・・・・


【追記】 前々回の東博訪問時には久々に法隆寺宝物館にも寄ってみたのだが、「
摩耶夫人及び天人像」 以外はまったく記憶に残っていない。半跏形の仏像は10躯ほどあるようだ。そのうち1躯を除いて思惟している。今度行く時に確認してみよう。
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総合文化展@東京国立博物館〔妙法院・千手観音〕

 東京国立博物館  2016/6/11

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年間パスポートで入場するのは2回目。アフガニスタン展は混雑と書いてありパス。

 11室   3室   1室 

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一部異なるが入口近辺は鎌倉仏、中は平安仏、メインは鎌倉仏といった感じ。
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二つの菩薩立像を比較。左は肥後定慶の菩薩像に近い作風との解説だった。
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パンフを3種類もらってきた。櫟野寺展ではかなりの数の仏像が出展されるようだ。
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平成28年新指定国宝・重要文化財@東京国立博物館

約ひと月ぶりに東博へ。

 東京国立博物館  2016/5/5

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↓ この展示スペースにはかなり人だかりがしてた。
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 11室   8室   3室   1室 
平成28年 新指定 国宝・重要文化財  

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展示は新国宝・重文の展示は8室/11室に分かれていたが、仏像は一部を除きほぼ11室に展示されてた。東門院(滋賀)の二童子像は24日までだったようで見る事ができず残念。企画展外の三十三間堂・千手観音と東博所蔵の吉祥天も合わせて展示されてた。印象に残ったのは以下の通り(
撮影は全面禁止)。
まずは11室。最初の①十一面観音は2月に『水─神秘のかたち』展でも拝観した長快作の優美な像、前回は光背があったが今回は無く後ろ姿も確認可能。③二菩薩は奈良博にある国宝・薬師如来坐像に通じる作風との事で、あるいは脇侍だったのか、確かに目元の雰囲気は似通ってるかも。④地蔵菩薩は猫背気味、⑤十一面観音は小仏ながら精巧な細工、法隆寺伝来のようだ。

そしていよいよ待望の⑥
二童子(宝山寺)とご対面、前屈みに頬杖をつきながら伏し目がちに左に目線を走らせる制吒迦童子は、もはや哲学者にさえ見えてくる。江戸期の作ながら、鎌倉期以前の仏像にも引けを取らない優品。一方の矜羯羅童子は大きな目を上に向け少々媚びてるような感じ、まったく正反対の童子の性格を見事に表現。作者は湛海
だが、実仏師は湛海の前半生の作品を手掛けたとされる院達(いんだつ)という人物のようだ。湛海は他にも清水隆慶という仏師も登用している。なお今回は展示されなかった本尊・不動明王は湛海自作らしい。
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参考画像:①③⑥⑨ (画像は枚方市・生駒市HP、ニュース記事より拝借)
叡尊は国宝に昇格、西大寺で何度か拝観しててお馴染み、眉毛が特徴的。⑨不動明王は高野山護摩所の旧本尊で東寺像に倣った大師様、左側に垂れるはずの弁髪が欠けてる。⑩⑪二明王は一具と思われるが作風がやや異なり、軍荼利明王は腕や足に蛇が巻き付き、左足を大きく踏み上げて動的、降三世明王は両足で自在天・烏摩妃を踏みつけて静的。

続いて8室。⑰十大弟子が8軀、常楽院(京都)伝来で一具の釈迦如来も文化庁所蔵のようである。各尊の記載はなくわからず。その他、1室に⑲薬師如来の展示があったが見たことがなかったような・・・・


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続いて久々に法隆寺宝物館へ。
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ガラスケースに入った金銅仏が20体以上立ち並んでるのは圧巻だが、どうも金銅仏の個々を見分けるほどの審美眼を持ち合わせてない。裏手の半跏思惟像は良かった。出口手前に資料室があり、蔵書は多くは無かったが休憩がてら30分ほど仏像写真に見入る。ここは割と穴場かも。


さて、今回は年間パスポートを購入してみた。これから1年間、総合文化展は無料、奈良博・京博も無料、特別展も6種(各1回)まで無料、と無料ずくしなのだが、総合文化展だけだとあと最低でも6回は来ないとペイできない計算だ。毎年そこまでの回数は来ないが、無料ならば何回でも来るのできっと大丈夫。

『よみがえる仏の美』展@静嘉堂文庫美術館

久々に気合を入れて早朝に自宅を出る。二子玉川駅に9時過ぎに到着、バス停に向かうも目の前でバスが出発してしまう・・・・出鼻をくじかれるが次が20分後くらいなので徒歩で現地へ向かうことに。天気がよく歩いてても爽やか、世田谷の閑静な住宅街をぬけ、川沿いの小洒落た歩道を進み、歩くこと15分以上、そろそろ入口に到着する筈・・・・と地図をみると・・・・だいぶ前に通り過ぎてたことが発覚・・・・しかし裏門が近いことに気付きそちらへ。

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激坂を上り裏門に到着・・・・ただまったく開く気配なし・・・・元の道を戻ること5分、先ほど通り過ぎた個所を曲がりようやく入口に到着。静嘉堂文庫美術館へ初見参!

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看板が出ててテンション上がる。しかしここから更に上り坂を歩くこと3~4分、ようやく美術館が見えてきた。

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10時前だが既に待ち行列・・・・午後の講演の整理券のために並ぶのだ!既に20人ほど並んでるが、先着120名までなので何とかなりそう。自分もそれなりの年齢だが、並んでおられたのはご先輩方たちで皆さん資料片手に超マニアックなオーラ全開だった。自分もその類のはずなのだが全然次元が違う感じがして、まだまだだなぁと感じた次第。そして10:00に開館して整理券をゲット!気合入れた甲斐あって20番以内だった。チラッとだけ十二神将を見て、すぐに退出。


前置きが長くなったが、静嘉堂文庫美術館で13:30から山本勉氏の講演があるため整理券をもらいに朝早くから気合入れて来館したのだった。
講演まで3時間以上もあるので一旦駅へ引き返す。帰りはうまいことバスに乗れた。電車で数駅先、久々にこちらを訪寺。


 九品仏浄真寺  (くほんぶつじょうしんじ、浄土宗)  2016/4/30
前回は紅葉の時期だったが今回は新緑がまぶしい。
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先ほどかなり歩いたので、こちらで暫くゆっくりとさせて頂いた。阿弥陀如来の修復は1躯ずつ、2034年まで続くらしい・・・・今回はお目当ての場所ではないので詳細は割愛。



 静嘉堂文庫美術館 
 2016/4/30
リニューアルオープン展 第3弾 よみがえる仏の美~修理完成披露によせて~
再び美術館に戻り、あらためて入館。また、駅から歩いたのでだいぶ体力消耗。
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十二神将は1躯ずつガラスケースに入っており、どの方向からも拝観可能。横から見ると髪のなびく様、後ろから見ると獣皮を纏ってるところなどがよくわかる。截金模様が所々に残り、表情も近くでハッキリとわかるので拝観環境としてはかなり良い。以前から気になっていた亥神が修復中のため展示されてないのが残念だが、それはまた次への楽しみに取っておくこととする。
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壁にあるパネルには修復した部分や苦労点などのエピソードが書かれていて興味深い。各像の感想は以下の通り。
■寅神: 若干ポーズがギコちない。甲冑の意匠は4躯の中では一番凝っている。
■卯神: 黒目が大きいせいか、一番目力が強く、顔付きが運慶仏に通じてる気がした。
■午神: 肩肘ついて遠くを見つめる姿はバランスが抜群。炎髪が後ろへなびく様も見事。
■酉神: 胸の金色が一際目立つ。ポーズも大振りながら4躯中一番地味にも感じた。

十二神将以外には若冲も真似たという文殊・普賢菩薩像など仏画を中心に、国宝・ 曜変天目など展示されてる。さて、メインイベントである講演が13:30からの始まるので地階の講堂に移動、整理券の番号順で入室したのでスクリーンの見やすい席をゲットできた。

「十二神将像のひみつ―浄瑠璃寺伝来の一具と運慶」
講師:山本勉氏(清泉女子大学教授) 仏像の講演を拝聴するのは数年前に仏像ガールのプレゼンを見て以来で、本格的なものとしては初めて。構成としては、①十二神将の説明 ②浄瑠璃寺からどう流失したか ③運慶の銘文がある可能性 ④十二神将は運慶仏か、というような流れだった。以下、メモに記載した範囲で・・・・

■冒頭・・・・館長からは「運慶?」などと言わず運慶だと断言してくれ、と言われてる(笑)

■薬師寺・薬師如来台座にある12の異形は十二神将とも考えられる
■兵庫・東山寺の十二神将は十二支と結びついた最古の例で、学術的に重要
■奈良・東大寺の十二神将は頭部だけでなく帯喰(おびくい:胴部につけるもの)にもあり、この時代は仕様が固まっていない
■十二支の獣頭人身の図像はあるが、彫刻としては例がなくこの形式は好まれなかった
■定智本の十二神将像に倣う例が多くあり、伝浄瑠璃像一具もこれに当てはまる。ただし伝浄瑠璃寺像のうち4躯は図像と異なるが、それらは魚の口を袖口に腕を通したり、獣の鼻に輪を通すなどグロテスクなものであり、意図的に避けたと思われる
■神野祐太氏の十二神将の流出経緯や運慶銘発見記事の論文は優れており、今回もそちらより引用
■今回修復した4躯と東博の3躯からは銘文が発見されなかった。残りの5躯の調査結果が待たれる。
■古仏である薬師如来を秘仏として隠す際に、新たな脇侍菩薩や十二神将を配置する事で薬師如来がそこにいることを伝えたのではないか
■興福寺・南円堂の四天王は、元来北円堂にあり弥勒如来と一具だったとする説が有力
■南円堂の四天王と十二神将を比較すると、四天王は重厚、十二神将は軽快のように違いがある
■運慶は如来・菩薩は彫眼にしているが、眷属についてはケースに合わせて玉眼を使用するなど効果を考えている
■最後に・・・・十二神将は運慶作と捉えてよいレベル

※配布された資料にあった内容についてはメモ取らなかったので、これ以外にも色々あったが・・・・


以下のように玉眼を比較をする画像もあった(これは自作したものだが・・・・)

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卯神だけ黒目部分が大きく、他の3躯は小さ目に感じるがこれは何故だろうか?質問してみたかったのだが、できるはずもなく。館長の長い話の後、お二方が質問されていたが内容は失念。15:00過ぎに終了したので、実質90分くらい。内容的には満足度の高い講演だった。機会があれば是非また受講したい。


この後、徒歩で駅まで戻り、東博に向かおうとしたが、16:30ギリギリに到着予定だったため断念し帰路についた。

総合文化展@東京国立博物館〔曹源寺・十二神将〕

久々の更新。

先週末、都内に所用があり、ついでに上野にも寄ってきた。まずは最近オープンしたKANNON HOUSEを目指して不忍池側道を歩いていく....が、通り過ぎて弁天堂あたりまで行ってしまった。駅から行くとド派手なAPA HOTELの手前のビルにひっそりとある。

 びわ湖長浜 KANNON HOUSE  2016/4/10

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中に入るともの凄く静か。スタッフの方が受付と室内に1名ずつ。モニタには長浜の寺・仏像を紹介する映像が流れてて、先客がそれを見ていたのでソロリソロリと入っていき、お目当ての宝厳寺・聖観音を拝観。60-70cmほどの小柄な像だった。何せ1躯展示してあるのみで、他には映像放映と、関連書籍が2つのテープルに沢山置いてあるのだが、とにかく映像を見てる人の邪魔にならないように、と思うとあまりウロウロもできない。静かな空間で、本来なら落ち着けるのだろうが、この時はそうはならず10分もしないうちに退出してきた。3か月ごとに展示替えがあるとの事なので、またその時にでも寄ってみようとは思う。こんな感じだったので正直あまり仏像の印象がない。

続いて東博へ。半年ぶりくらいかも。日曜だったこともありチケット売場に20人ほど並んでいてビックリ。この日は特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」はそれほど盛況ではないらしく、
総合文化展のチケット購入に少々時間を要した。

 東京国立博物館 
 2016/4/10

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 11室   3室   1室 

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11室は優美な毘沙門天からスタート。画像は無いが重文指定された小柄な④如意輪観音(西大寺)も展示されてた。大柄な⑥吉祥天、国宝の⑦広目天と続き、運慶作とも言われる浄瑠璃寺伝来の⑧十二神将が3躯(なぜか残りの2躯は無し)。反対側には素朴な⑨二天像(うち右方像)、⑪毘沙門天など。メインステージの⑫十二神将フルラインナップ、フォーメーションもバッチリ決まってる。上階に移動して1室には⑬日光菩薩、3室には毘沙門天とそれなりにバラエティに富んだ内容だった。

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二組の十二神将を比較してみる。まずは曹源寺の12躯。
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中央の巳神は願成就院・毘沙門天(運慶作)に影響を受けたような作風、群像全体が運慶系統の仏師の作と想像できる。ただ、個々にみていくと若干ギコちない姿形の像もあり複数の力量の異なる仏師が携わった形跡がうかがえる。前列中央の子神はここまで前かがみになって覗いている姿が珍しい。前列両端の寅神・午神は興福寺・東金堂の十二神将にも通じる作風かと。

もう一方の東博蔵・伝浄瑠璃寺の3躯。
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こちらの群像も運慶系統の仏師と推定される。
遠くを臨む戌神は凛々しく、中央の申神はどこか飄々としていている。巳神は前のめりで他の十二神将ではあまりみられない姿形、つま先をピンと立てていて異色。右手に何かしら持物があったと思うが、雰囲気としては弓か三鈷杵だったのではと想像。十二神将は仕様が一定ではないので、同じ名前同士で比較してもあまり意味がない。同じ雰囲気をもつのはこれくらいかな....
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どちらも個性的で◎。上記の展示は4月17日まで。そして、4月23日からはいよいよ静嘉堂文庫美術館で
「よみがえる仏の美~修理完成披露によせて~」展が始まり、東博とは別の浄瑠璃寺伝来の十二神将が4躯展示される。東博と静嘉堂で十二神将の展示期間が重なってないのは博物館の戦略なのか.....いずれにせよ楽しみ。この十二神将は運慶作との説もあり、静嘉堂の展示で調査結果などが示されるかもしれない。
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もうひとつ、四天王が複数展示されてたので比較。毘沙門天3躯、広目天1躯、二天のうち右方天1躯(右方天のみ撮影不可) 。
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道成寺像のみ平安前期で、残りは平安後期~鎌倉期。左2躯は宝塔・戟を持つ手の位置や右足を少し前に踏み出すあたりは似通っている。それぞれ離れて展示されてたので比較しながらみたわけではないが、後で画像で違いを比較してみるのも面白い。

 
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