探仏記Ⅲ ~気まぐれ仏像探訪~

気が向いたら出かけてみようか・・・

奈良

談山神社~薬師寺

(記載日:2017/8/5)

旅の2日目。元々何も予定がなかったが、前夜に談山神社の特別開帳情報を知り、行ってみることした。7時に宿を出発し、JR桜井線~バスと乗り継いで朝一番で現地に到着。この辺りは多武峰(とうのみね)と呼ばれている。(いつも、たぶほう、と読んでしまうが....)


談山神社

前回来た時は秋で紅葉がきれいだった。

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少々きつい階段を上りきり、右手に進む。

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向かって右が拝殿、左が本殿。このエリアには入れず、拝殿から本殿に向けて拝む形になる。

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拝殿の方に入ってみる。外廊下にある印象的な吊り灯篭も健在。

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中には幾つかの展示があったがあまり覚えてない。目玉は「国宝・粟原寺(おおばらでら)三重塔伏鉢」、塔の相輪の付け根あたりにある伏鉢と呼ばれる部分。
通常は奈良博で展示されてるらしいがたまたま里帰りしていたみたい。「粟原寺」は現在廃寺となっており、この近くにあった寺のようだが談山神社との関係は不明。

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拝殿を出て西側に進むと壮大な十三重塔。屋根を積み重ねたような独特のスタイル。全国でもここにしかなく、とてもに絵になる塔だ。(写真が下手で伝わらないが....)

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塔の脇を進み権殿前の階段を下ったところが目的地。旧妙楽寺の講堂であった神廟拝所。「談峯如意輪観音」の特別開帳。

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何と、中は撮影自由。それにしてもカメラの腕が悪く、肝心のお像はピンボケ.....トホホ。

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如意輪観音は鎌倉期の作、端正な顔付をしており、六臂がバランスよく配されていて、とても美しい像だった。自分ひとりだけだったのでしばし独占拝観。他にも藤原鎌足公の像や、伝運慶作の狛犬、などバラエティに富んだ展示(少々雑多?)。

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戻りのバスの時間まで30分ほど境内をグルグル散策。境内東側の東殿(恋神社)、西側の総社本殿は、本殿建替えの際に旧本殿を移築したもの。

到着したばかりの時間帯は曇っていて涼しくて爽やかだったが、時間と共に日が出てきて暑い暑い。往きのバスは7~8人乗っていたが、戻りは3人だけ....他の人は残って一体何やってるんだろう?と思いながら次の場所へ。

と言っても次を決めておらず.....途中バスを下りて聖林寺に行くか、桜井駅から安部文殊院を目指すか、はたまた飛鳥方面へ行ってみるか.....色々考えたが、京都までに行く途中にあるところ、という事で薬師寺に決定。


薬師寺  
山号-
宗派法相宗大本山

こちらもかなり久ぶりの訪問。北側の受付から白鳳伽藍に入場、要するに裏から。東僧坊の前には蓮の花。

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【食堂】


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まずは先日落慶したばかりの食堂へ。堂内は三面が絵画で埋め尽くされており、中央に阿弥陀浄土三尊図。シンプルで広大な空間、かなり落ち着ける場所だった。三尊図はあまり着色されてない下の方から、上に向かって色濃くなり、天上の極楽浄土が華やかな世界である事を想起させる。素晴らしい絵画だったのだが、阿弥陀如来の左眼下あたりに金色のホクロのような点があり気になった。画材が剥落して露出したものか?

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【東院堂】

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東側の回廊を進んで東院堂へ。前にいた方々が退堂したため、独占拝観となった。聖観音は東博に行くたびに1室の摸刻像を見ているので、あまり久しぶりには感じなかった。ここの四天王が結構お気に入り、色彩が残っていて各尊の顔の色が異なるのも面白い。


【中門】

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正面の中門に到着、本来はこちらから入るのが正解。

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金剛力士像は向かって左側の方が「こっちへ進め」と言ってる感じ。


【西塔】
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東塔は平成31年まで改修中で周囲をすっぽりと覆われている(画像なし)。反対側の西塔はまだ新しいが、東塔を模していることもありデザインやスタイルが素晴らしい。何百年か後にはいい味が出てくることだろう。


【金堂】

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そして金堂。薬師三尊とご対面、日光・月光両菩薩は優美。僧侶による講和の時間帯には間に合わず残念。


【講堂】

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続いて講堂。弥勒三尊はいつもあまり印象に残らない。今回もあまり残ってない。それよりも両脇のアサンガヴァスバンドゥの兄弟僧の方がインパクト大。興福寺ではこの二人は無著・世親と呼ばれている....(違い過ぎる)


帰りの新幹線を割と早めの時間帯で確保してしまったので、ここで切り上げて京都に向かうことに。今回は美術館・博物館以外は俊乗堂、談山神社、薬師寺と、8~9年ぶりに訪れた場所ばかりでとても懐かしかった。夏休みで混んでるかと思いきや、東大寺の南大門周辺以外は混雑もなく、のんびり巡れてよかった。京都・奈良方面は今年だけで4回来ており、もういいかな、という感じがしているが、また何かの開帳情報とかがあると行きたくなるかもしれない。

『奈良 西大寺』展~東大寺~『源信』展

(記載日:2017/8/5)

快慶展から早二ヶ月、虚脱状態というか燃え尽き症候群というか、仏像拝観へのモチベーションが低下したまま。しばらくは仏像から距離を置いてきたが、東大寺の俊乗堂特別拝観が7月31日まで、一方で西大寺展大阪会場が7月29日よりスタートと俄然行ってみたくなった。一度に2つ見るには29~30日で行くしかない。という事で一泊二日の日程で出かけることに。

早朝の新幹線で京都に到着し、天王寺へ直行。あべのハルカスに初見参、エレベーターで16階へ。


あべのハルカス美術館
創建1250年記念 奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝


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東京会場に続き、二度目の西大寺展。三井記念美術館は少々地味な雰囲気だったが、こちらは入口から色鮮やかで華やか。なぜ大阪会場にも来ようかと思ったかと言えば、東京会場で見逃した浄瑠璃寺・吉祥天と、宝山寺の制咤迦童子が出展されるため。

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会場は三井記念美術館より広く開放的に感じた。この日は初日で開場したばかりの時間帯だったがまったく混んでおらず、むしろ快慶展の時ように人がまばらで若干拍子抜け。(下の画像はチケット)

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結論から言うと、出展仏が半分くらい違った事もあり、東京会場より見応えがあったと思う。

〈クリックで拡大〉
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興正菩薩:4軀の興正菩薩像があり、額の皺、頭部の凹み、眉の下がり具合もほぼ同じ。見比べも面白い。
文殊菩薩:3軀の文殊菩薩像が3方向に向いている展示方法がまず素晴らしい。般若寺・文殊は間近で見ると童子形ながら険しい表情、一方の大智寺・文殊は安阿弥作(=快慶・作)と伝わっており、確かに角ばった顔付きや眼の雰囲気が安部文殊院像に近しい雰囲気。法華寺像のみ獅子が来ておらず残念、こちらも騎獅子スタイルだったら更に迫力ある展示になったと思う。
釈迦如来:お堂で拝観した時より明るいこともあり、衣文線や模様がはっきりとわかる。流麗な衣文線は本当に波打ってるようで見事、実に芸術的。
吉祥天(浄瑠璃寺):まず驚くのが大きさ。堂内では厨子に入り遠め、しかも周囲が等身仏のためかなり小仏に見えるが実際は三尺阿弥陀くらいありそうでびっくり。そして色彩がかなりよく残っている事も驚き。写真でみるとポッチャリした印象だが、実にスラッとした美人さんだった。(MJが惚れるのも納得)
制咤迦童子(宝山寺):再会できたのがまず喜び。江戸期の作ながら鎌倉仏に負けず劣らずの完成度。達観した童子の眼、その姿勢と相まって何と哲学的か。作者が湛海/院達となっており、この院達なる仏師が恐らく湛海の意を汲んで造像していたものと思われる。仏師・院達、他の作も気になるところ。
大日如来(浄瑠璃寺):こちらもお会いしたかった像。秀麗な顔付き、とても理知的で腕利きの慶派仏師の作である事は一目瞭然。
不動明王二童子(浄瑠璃寺):浄瑠璃寺堂内で最も好きな三尊。特に太々しい制咤迦童子の生意気ぶりに脱帽。
一字金輪三尊:一字金輪仏頂尊という像は初めて(中尊寺像が有名?)。像容があまり思い出せないが不動・愛染の両明王を従えてどんなキャラクターなのかが気になった。
不動三尊(松林寺):江戸期の像で制咤迦童子は独特の頬杖ポーズが個性的。

全体的には浄瑠璃寺像群が際立ってよかったのと、宝山寺・制咤迦の達観した眼差しがとにかく印象的な展示会だった。東京会場の印象が本当に消えてしまうくらい、大阪会場は充実していたと思う。




続いて奈良に移動。

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奈良に何度も来てるくせに、「ぐるっとバス」の存在を初めて知った。JR・近鉄両駅周辺の主だった場所を周回する観光客向けのバスなのだが、このバスが凄いのは若草山のほうまで上ってくれる事。手向山八幡宮の近くにも停留所があり、坂を登らずに法華堂界隈に行けるという優れもの。



東大寺    
山号-
宗派華厳宗


【不動堂】


手向山八幡宮の方から東大寺境内に入り、まずは久々に不動堂へ。お断りして堂内に入るも、とにかく暑い。暗いので目を凝らして五大明王を見ようとするが、薄っすらとわかるレベル、それよりよりも暑くて体がもたない。すぐに出て来てしまった。

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【俊乗堂】

続いて、今回の目玉のひとつである俊乗堂へ。通常は年に2日ほどしか開かないため、なかなかチャンスがないが、今回は特別に7月一杯開いており、実に9年ぶりくらいに中へ入る事ができた。

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中央に重源上人、向かって左手に平安期の愛染明王、右手に快慶・作の阿弥陀如来。重源像の
本当にそこに老いた僧がいるかのよう、リアルさにはいつも驚かされる。秋の運慶展での再会が楽しみ。快慶の三尺阿弥陀は快慶展でお会いしたばかりだが、お堂にいるとオーラが全然違う。お香の煙や光の具合の加減のせいか立体的に見え、もの凄く存在感を感じた。やはりこの像はここでお会いすべきなのだと確信。(下の画像はチケット)

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【大湯屋】

この建物の前は何度か通っているが、入ったのは初めて。中央に大きな鉄製の湯船があったのだが、それ以外があまり思い出せない。まぁ、中がどんなになってるかわかったという事で.....


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【東大寺ミュージアム】


あまりの暑さに避暑がてらミュージアムに入館。快慶展に出展されてた西大門勅額の八像も元の場所に納まっていた。かつて法華堂に安置されていた地蔵菩薩は、堂内にいた時にあまり印象になかったが、近くで見ると精悍な雰囲気だった。弁才天は大半の部分が修復されて継ぎ足されているのがよくわかる。

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【南大門】

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続いて、徒歩でお隣の奈良博へ。外は暑いので涼しい博物館で助かる。



奈良国立博物館
1000年忌特別展. 源信 地獄・極楽への扉

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最後は奈良博で源信展。「源信」という名前は正直聞いたことがなかったが、恵心僧都は何となく....のレベル。法然や親鸞よりもずっと前に浄土信仰を広めた僧で死後の世界をイメージ化したらしい。その後継者がこれをベースに色々ビジュアル化したとの事。日本人は長い間、このイメージがのおかげで、生きてる間になるべく悪事を控え善行を施そうしてきた筈なので、そういった意味では画期的。

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展示は以下の通り。出陳品一覧の会場図を拝借して仏像レイアウトを上書き。

メイン展示である六道絵(ずっと六道図って覚えてた....)を順に見ていったが、印象に残ってるのは修羅道の部分で、上方に阿修羅と帝釈天が争っている姿が描かれており、これには興奮を覚えた。

〈クリックで拡大〉
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仏像はあまり多くはなかったが、前半のラストに鎮座する東大寺・閻魔王はこれまで拝観したどの閻魔王よりも迫力があり見ていて怖くなった。源信の創造した世界は確実に現代に引き継がれている.....

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即成院の二十五菩薩のうちの3軀は間近で見る機会が少ないので貴重な機会。後期には別の3軀がお出ましになるようだ。菩薩の呼称が平等院鳳凰堂の雲中供養菩薩みたいに〇〇号となっており、展示仏から推測すると以下のような番号割り振りになっていると思われる。脇侍2軀は番号がついているか定かではでない.....(注意:あくまでも個人の推測)

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【なら仏像館】


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最後は少しだけ展示替えのあった仏像館をさらっと1周。快慶・作の浄土寺・阿弥陀如来が中央室の中尊として復帰、秋篠寺・梵天が降三世明王のいる室に移動していた。快慶・作の正寿院・不動明王は姿が見えず.....お寺のほうに戻ったのかな?


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この後、興福寺の境内を通りニ塔を見ながら宿泊地へ向かった。

ふたたびの『快慶』展

(記載日:2017/6/6)(改題:2017/6/8)

快慶展からもう1週間以上......6月4日にはついに閉幕。あれこれ書いてみるもなかなか内容がまとまらない。印象は強く残っているのだが、細かい記憶が取り出せない。とりあえず画像と配置図だけアップしておこう。

当日の13:30に講堂で聴講した公開講座「快慶作品に関する二、三の問題」についてもまた別に記したい。


奈良国立博物館

二度目の快慶展。そしてこれが最後の快慶展。

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各尊とできるだけ沢山向き合おうと思いながら中へ....

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展示終了している孔雀明王を加えると全36軀の快慶仏が一堂に....まさに奇跡!


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行ったり来たり、近くで目を凝らしたり遠くで眺めたり、じっくり3時間、心置きなく拝観 .... いやいや、本当はまだその場を離れたくなく、閉館のアナウンスに後ろ髪引かれながら退館したのだった。こんな気持ちになるのはもちろん初めて。


入場者数が10万人超えとはなったものの、これだけの展示内容にしては少なかった気がする。それが春という季節だったからか、場所が奈良だったからか、快慶のネームバリューが思ったほどなかったからなのかはわからない。しかし、関係者の皆様には申し訳ないが、それでよかったのだと思う。快慶仏を愛する人々が、快慶仏とじっくり向かい合える空間がうまれたのだ。これ以上、贅沢な展覧会はかつてなく、これからもきっとないだろう。そんな貴重な場所に二度も来れたことを素直に喜びたい。

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これほど心に残る展覧会はかつてなかった。 この空前絶後の快慶展を実現して頂いた関係者の皆様方には感謝の言葉しかない。 各尊がそれぞれの場所に無事にお戻りになられますように....

璉珹寺~元興寺~なら仏像館

(記載日:2017/6/2)

10:00過ぎ、1ヶ月ぶりの奈良に到着。ここからバスで15分ほど移動。

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璉珹寺
山号常光山
宗派浄土真宗遣迎院派

秘仏開帳。ここは実に7年ぶり、正直前回の訪問時の事はほとんど覚えていない。

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こじんまりとした境内、何となく記憶にあり。

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本堂に入ると、中央厨子に鎌倉期の裸形阿弥陀如来、髪は清凉寺式釈迦如来のようで縄状に渦巻いている。向かって右側に平安期の観音菩薩、こちらのほうが古い事から元々の本尊は別にあったものと考えられるようだ。反対側の勢至菩薩は観音菩薩と同等の作風ながら室町期で後の時代に作風を模して造られたもの。本尊も脇侍2軀も重文指定。

<璉珹寺のパンフレットより>
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ちなみに本尊の袴は50年に一度、履き替えるようで、前回のものは本堂裏手に展示されている。眺めていたら、年配の女性の方が色々説明してくださった。袴には青龍・朱雀・白虎・玄武の四神がちりばめられて模様を成している。良く見ると非常に上品でセンスが良い。履き替える際にはまったく同じ仕様で作られるそう。隣においてあった幸福の鐘を鳴らして合掌したら、「鳴りやむまで...」と言われて暫し余韻に聞き入る。これで幸せになれる、筈。居心地の良いお寺であった。もう少しまったりしたいところだったが、次へと向かう。


元興寺
山号-
宗派真言律宗

徒歩で北進していると元興寺の脇を通ったので、久々に寄ってみる事に。

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何度か来ているはずだが、本堂は智光曼荼羅以外何があるのか記憶になく。あがってみると、中央の曼陀羅に向かって右手に智光、左手に頼光のお像、裏手には十王、背面の壁沿いには真言律宗開祖の叡尊(西大寺像の摸刻)、客仏の地蔵菩薩薬師十二神将など。

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続いて法輪館(収蔵庫)へ。

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入って左手の壁際、中央には平安期の阿弥陀如来。

<元興寺のパンフレットより>
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7年前に来た時から多少配置が変わっていた。3軀ほどが東京で開催中の「西大寺」展に出張中。阿弥陀仏の左手の薬師如来は慶派の作で顔付きが凛々しくてなかなかの秀作。以前は2Fに如意輪観音が1軀ポツンと佇んでいたが、今はすべて1Fのエリアに移っているようだった。

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奈良国立博物館

更に北進して12時少し前に本日の目的地、奈良博へ到着。公開講座を聴講しようと思って、12時からの配布の整理券をもらいに来たが既に長蛇の列。定員が200名弱だったので、あと10分ほど遅れていたら危なかったかも。

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13:30開始の講座まで時間があったので、博物館の地下でランチ。途中、物凄い数の学生が入ってきてビックリ。土日でも修学旅行に来てるのか.....何せ博物館は確か高校生まで無料だったような....こんな大勢と一緒になったらまずいと思い早々に食べて出てきた。

【なら仏像館】

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まだ少し時間があったので仏像館へ。学生もパラパラいてやや混雑していたが、特に支障はなく。先月来た時とラインナップは同じだった。

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この後の講演の内容についてはまた別で書く予定。とりあえず一旦ここまでで区切る。

春の奈良旅(3) 東大寺~なら仏像館~京都・東寺

(記載日:2017/4/29)

朝6:30より読売テレビ「祈りの仏師 快慶」を視聴。醍醐寺三宝院や光台院なんかも紹介された。ローカル番組なので、たまたま奈良にいたから見れたけど....全国区でやってくれればいいのに。映ったところは、浄土寺→醍醐寺→円成寺→東大寺(+金剛峯寺 広目天)→吉水快聞さん→興福寺北円堂→光台院→東大寺(再)という感じで、所々慶派の紹介として運慶仏もでてきた。
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2日目も快慶展に行くつもりでいたが、昨日の「疲れ」が残っているので取りあえずは博物館以外の場所へ。

東大寺
山号
宗派華厳宗大本山

【南大門】

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快慶展第2会場(?)でもある南大門。もう今更言う事なし。


【鐘楼・念仏堂・行基堂・俊乗堂】
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二月堂に向かう途中.....

【三昧堂・法華堂・二月堂】

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四月→三月→二月と移動していく。三昧堂も法華堂も誰も来ていなくて単独拝観。じっくり各尊と対峙できた。

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少し冷たい空気が心地よい。二月堂の階段を下りると小さな小窓から毘沙門天が見える。なかなか凛々しいお姿である事に気付く。大仏殿の裏参道をトボトボ歩いて、奈良博へと向かう。


奈良国立博物館

【なら仏像館】
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結局、快慶展をもう一度見るだけの気力・体力が残っておらず断念することに。仏像館だけサラッと見て回ることにした。

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行快・作の降三世明王は、快慶・作の醍醐寺・不動明王と顔つきが似てる、はずだがあまり思い出せない。大好きな湛慶・作の三十三間堂・千手観音も今日はあまりピンと来ない。3室には三尺阿弥陀があり、通常であればかなり食い入るように見るところ、今日はサラッと。

中盤あたりで仏手(盗難にあった新薬師寺・香薬師の手)があり、これのみが見つかったという事実に悲しくなる。香薬師像は法隆寺の夢違観音と作風が共通しているという。確かに目のあたりは似通っている。興味深かったのは新薬師寺像の3軀。7室の十一面観音、9室の地蔵菩薩、その左隣の准胝観音も新薬師寺伝来という事で、作風というか色合いや光背の雰囲気が似通っており、室生寺の金堂仏群のエッセンスも感じる。

少々放心状態、心ここにあらずな感じだったので、今日のところは引き揚げる事に。



教王護国寺(東寺)
山号八幡山
宗派真言宗総本山
新幹線の切符を時刻を12時間間違えて早朝便を取ってしまい、既に列車が出発後になっていた事が判明。自由席であれば振替可能という事で、とりあえず3年ぶりの東寺に立ち寄ることにした。ちょうど特別期間で、宝物館や観智院が拝観できる。
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【宝物館】東寺と後七日御修法
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ここに入るのは初めて。

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かなり古い建物で、展示品も多くはないが、2階に入ってびっくり。旧食堂の本尊・千手観音は5mを超える巨仏で圧倒される。右端の国宝・兜跋毘沙門天も精細な彫りで素晴らしい。



【観智院】
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こちらは以前にも拝観した事があるが、だいぶ前の事で覚えていない。

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五大虚空蔵菩薩は個性的、中尊の法界虚空蔵の顔立ちが知り合いと似ていて親近感が持てる。愛染明王は記憶よりはるかに大きくて少し驚いた。


【五重塔】
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次の週であれば五重塔内部も拝観できたようだ。今回はタイミングが合わず残念。

【金堂】
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薬師三尊(台座の十二神将)のみという贅沢で広い空間、心が落ち着く。


【講堂】
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金堂と対照的に仏密度が高く、心拍数も上がりがちな講堂。最後に平安の仏群を拝観して、今回の旅はこれにて終了。


5月に奈良再訪する時はもっと体力をつけて、心をリラックスさせて来ようと思う。
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