探仏記Ⅲ ~気まぐれ仏像探訪~

気が向いたら出かけてみようか・・・

博物館・美術館

璉珹寺~元興寺~なら仏像館

(記載日:2017/6/2)

10:00過ぎ、1ヶ月ぶりの奈良に到着。ここからバスで15分ほど移動。

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璉珹寺
山号常光山
宗派浄土真宗遣迎院派

秘仏開帳。ここは実に7年ぶり、正直前回の訪問時の事はほとんど覚えていない。

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こじんまりとした境内、何となく記憶にあり。

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本堂に入ると、中央厨子に鎌倉期の裸形阿弥陀如来、髪は清凉寺式釈迦如来のようで縄状に渦巻いている。向かって右側に平安期の観音菩薩、こちらのほうが古い事から元々の本尊は別にあったものと考えられるようだ。反対側の勢至菩薩は観音菩薩と同等の作風ながら室町期で後の時代に作風を模して造られたもの。本尊も脇侍2軀も重文指定。

<璉珹寺のパンフレットより>
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ちなみに本尊の袴は50年に一度、履き替えるようで、前回のものは本堂裏手に展示されている。眺めていたら、年配の女性の方が色々説明してくださった。袴には青龍・朱雀・白虎・玄武の四神がちりばめられて模様を成している。良く見ると非常に上品でセンスが良い。履き替える際にはまったく同じ仕様で作られるそう。隣においてあった幸福の鐘を鳴らして合掌したら、「鳴りやむまで...」と言われて暫し余韻に聞き入る。これで幸せになれる、筈。居心地の良いお寺であった。もう少しまったりしたいところだったが、次へと向かう。


元興寺
山号-
宗派真言律宗

徒歩で北進していると元興寺の脇を通ったので、久々に寄ってみる事に。

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何度か来ているはずだが、本堂は智光曼荼羅以外何があるのか記憶になく。あがってみると、中央の曼陀羅に向かって右手に智光、左手に頼光のお像、裏手には十王、背面の壁沿いには真言律宗開祖の叡尊(西大寺像の摸刻)、客仏の地蔵菩薩薬師十二神将など。

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続いて法輪館(収蔵庫)へ。

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入って左手の壁際、中央には平安期の阿弥陀如来。

<元興寺のパンフレットより>
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7年前に来た時から多少配置が変わっていた。3軀ほどが東京で開催中の「西大寺」展に出張中。阿弥陀仏の左手の薬師如来は慶派の作で顔付きが凛々しくてなかなかの秀作。以前は2Fに如意輪観音が1軀ポツンと佇んでいたが、今はすべて1Fのエリアに移っているようだった。

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奈良国立博物館

更に北進して12時少し前に本日の目的地、奈良博へ到着。公開講座を聴講しようと思って、12時からの配布の整理券をもらいに来たが既に長蛇の列。定員が200名弱だったので、あと10分ほど遅れていたら危なかったかも。

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13:30開始の講座まで時間があったので、博物館の地下でランチ。途中、物凄い数の学生が入ってきてビックリ。土日でも修学旅行に来てるのか.....何せ博物館は確か高校生まで無料だったような....こんな大勢と一緒になったらまずいと思い早々に食べて出てきた。

【なら仏像館】

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まだ少し時間があったので仏像館へ。学生もパラパラいてやや混雑していたが、特に支障はなく。先月来た時とラインナップは同じだった。

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この後の講演の内容についてはまた別で書く予定。とりあえず一旦ここまでで区切る。

『茶の湯』展と『新指定 国宝・重要文化財』@東京国立博物館

GWの谷間で多少すいているかなと出かけてみたがそうでもなく、それなりに混んでいた。天気もよかったし.....

東京国立博物館
本館に行こうか迷ったが、荷物だけロッカーに入れて中から平成館へ向かう。
(なので、平成館の写真がない....)

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特別展「茶の湯」
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茶の湯の事は何もわからずとりあえず来てみた。入ると物凄い人の数にビックリ。そして今回の目玉でもある油滴天目や曜変天目は360°見れるショウケースの周囲を二重・三重に人が囲んでおり、近づくのも憚られる。これが仏像だったら遠目でもまだ胴から上の部分が見えたりとかするかもしれないが、茶碗はそうはいかない。背伸びして辛うじて「物」がそこにある事がわかるレベル。これはゆっくり鑑賞していたら日が暮れる....という事でシフトチェンジして流し見モードに。
結局ひとつずつ解説を読んでいく集中力も欠き、15分ほどで出てしまった。少々もったいない感じもするが、5月4日期限の年パスで入ったので、まぁ期限前までに使用できて無駄にはならず良かったかなと。

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場外で10分ほどの紹介ビデオのコーナーがあり、これを見てきた。とりあえず素人はこれで十分かも。また、人が少ない頃合いを見計らって来てみようと思う。(そんな時期があるのかどうか....)でも10日ほど前の奈良博・快慶展の時とは時期も時間帯も異なれど、ざっと10~20倍の人がいた事は間違いない。

先月買った「目の眼」で茶器特集をやっているのでもう少し勉強して来ようっと。
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再び本館へ戻ってこちらへ。
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11室奥の十二神将の前に群がる12人のひと(自分含む)

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先月来た際には右方天のみの展示だったが、今回は左方天も。ただ並んで配置されてないのが少々不満。
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右方天(画像では左側)は多聞天、左方天は持国天だと思われるが、二像は若干作風が違うようにも思えた。特にお顔。右方天が妙にノホホンとした感じに見えてしまい、左方天のキッとした顔付きと対照的に感じる。(改めて画像でみたらそれほどノホホンともしてなかったけど)
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平成29年 新指定 国宝・重要文化財
仏像は8室の入口付近に8軀、11室の半分のスペースに11軀と、分かれて展示されている。

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正直なところ、あまりパッとしなかったという印象。金剛寺の巨仏三尊は来館しないのは仕方ないとして、法華寺の維摩居士像や恵明寺の不動明王像などがあればもう少し見所があったかもしれない。特に恵明寺は足立区とかなり近郊にあり、今後拝観のチャンスもあまりないと思われるので、こういった機会にお会いできなかったのは残念。

展示仏の中では、京都 廬山寺の
来迎形阿弥陀三尊が秀逸。鎌倉時代の作のようだが、雰囲気としては即成院の阿弥陀二十五菩薩を彷彿とさせ、中尊は量感がある。脇侍は大和坐りで、向かって左側の勢至菩薩は合掌スタイルではなく「往生者に差し掛ける天蓋を執っていた」との事、あまりよく理解できず。金剛寺 大日如来光背の化仏が2軀、そのうちの1軀は快慶風、恐らく脇侍の不動・降三世明王を作った行快の手によるものとの解説があり、確かに顔付きを見るとそれっぽい。旧小松寺本尊の千手観音も素晴らしかったが、顔の色だけ全体と違っていて少々後補っぽく見えてしまった。平泉中尊寺・基衡壇の像に近い作風との事。三佛寺の蔵王権現はあまり記憶にないのだが、三井記念美術館の「蔵王権現と修験の秘宝」展で拝観してるはず。

3室入口には愛知 本證寺の聖徳太子(孝養像)、その左手には大日如来などの出土仏(金銅仏)がいくつか。


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最後に久々に資料室へ寄ってみた。
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何時間でもいれる。2時間弱、主に過去の展覧会図録、三十三間堂の千体千手観音が掲載されてる書籍、「鎌倉時代」「運慶・快慶」に関連する書籍を中心にとっかえひっかえ見ていった。中に多くの快慶仏が掲載されているものがあり、これは絶対買いだ!と思い、自宅に帰ってから検索しようとするも書籍名を書いたメモが見つからず.....(たぶんこれだろう、と当たりはついてるけど)

快慶展の図録は超充実しているのだが、今回未出展の光台院像・遍照光院像・大行寺像が掲載されていないのが唯一残念なポイント。上記の書籍はそれらも掲載されているので、これで補完すれば全快慶仏を網羅できる。(訂正:これらの像も掲載されていた)

春の奈良旅(2) 『快慶』展@奈良国立博物館

(記載日:2017/4/29)

ついにこの日がやってきた。勇んで来たものの、この前に既に二ヶ寺で多くの仏像を拝観してきたので、小休止がてら館内の喫茶店で一服。

奈良国立博物館
特別展 快慶 ~日本人を魅了した仏のかたち~
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16時前に満を持して入館、この日は夜間拝観日で19時の閉館間際まで約3時間鑑賞。今思えば、少々(いや、だいぶ)気負いすぎていたのだと思う。入ってすぐに右も左も前も後ろも快慶仏で、しかも所々初見仏もあり、展示されてる物は仏像から像内品などすべて解説を読んで情報を漏らすまい、とあれこれ考え過ぎていたかもしれない。結論から言うと、個々の像に対してあまり良く思い出せないのだ。

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この時点でまだ展示されていない3軀(醍醐寺・弥勒、西方院・阿弥陀、藤田美術館・地蔵や菩薩面を除くと、快慶仏が33軀、それ以外で26軀の計59軀。見応えがあった....いや、あり過ぎて記憶が曖昧....今、かろうじて思い出せる事。

●如意寺・地蔵菩薩:想像より大ぶりな像だった、小仏かと勘違いしていた
●松尾寺・阿弥陀如来:肩の部分に削れた部分があってネズミにでも齧られたのかなと...
 (訂正:これは如意寺・地蔵菩薩の事....この時はやはり記憶が結構飛んでいた模様)
●悲田院・阿弥陀如来:お寺で見た時のインパクトがまったく無くビックリ、光背が無いからかも
●金剛院・深沙大将:金剛峯寺像より小柄ながら、大きな動きが感じられて特筆すべき素晴らしさ
●新大仏寺・如来:元々は立像だったらしく大きさを想像するととてつもない。なんで金箔貼っちゃったのか....
●知恩寺・阿弥陀如来:隣の遣迎院像と見比べて、やはり近似していると感じた....快慶仏である事を確信
●キンベル美:釈迦如来:光背も含め全体が美しく、ほぼ完璧な形で残っている事が奇跡としか言いようがない

三尺阿弥陀は色々思いがあり過ぎ、また各々をきちんと見れてない....できれば全尊横並びにしてほしかったけど。不動明王3軀も同様。こんな感じで取り留めもない印象しか残っていないのが正直なところ。

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あえて言えば今回は特にこの像が一番印象に残っている。(画像はパンフより)

深沙大将といえば金剛峯寺像が好きなのだが、同じ尊像でもこちらは小ぶりながら写実性、動き、表現力が本当に優れていて今にも動き出しそうな迫真の像であった。これまで画像で見る限りでは正直なところ、色も剥落していてどことなく精細を欠くような印象だったが、百聞は一見にしかず、このリアルさが快慶の真骨頂なのではないか。

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閉館間際までいたためショップでグッズを物色している時間がなく、購入できたのはこの2点のみ。ただ大きな買い物、この図録は快慶に関するほぼ全ての事が載っている貴重本だ。まだ完全に見れているわけではないが、光台院、遍照光院、大行寺像以外は、展示されていない仏像も含めてほぼ全網羅されているようだ。これはかなり強力な内容で、これ以上の書籍はそうそう出てこないと思われる。(訂正:これの仏像も掲載されていた)

外に出るとすっかり暗くなっていた。暗闇に快慶の仏像が浮かぶ。
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続いて、20時まで開館している仏像館の方にも行ってみたが、まったく集中力がなく隣接する青銅器館へのみ立ち寄り、この日は拝観終了とした。
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快慶展は消化不良であった。内容は素晴らしい、それに頑張って食らいついていこうと気負いすぎて完全に雰囲気に飲まれて出てきた感じになってしまった。1ヶ月後を目標に再度来館する予定なので、今度は気負わず、自分のお気に入りをひたすら堪能しようと思っている。

『奈良 西大寺』展@三井記念美術館~東博

前日の土曜に出かけようと思っていたのだが、午後から悪天候の予報だったので日曜に変更。結果的にはそれほど天気は崩れなかったけど。今日は暑いくらい。次週はいよいよ快慶展に臨む予定となっているのだが、はやる気持ちを抑えて西大寺展に行ってみた。

三井記念美術館
創建1250年記念「奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝」
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西大寺は数度行ってるが直近では2年前。ただ、その時は愛染堂は特別公開の時期ではなかったので、愛染明王を拝観するのは7年ぶりくらいになる。主に以下の2つの展示室に仏像が集約されて展示されている。不空院・不空羂索観音や、極楽寺・釈迦如来(立像/坐像)などまだお出ましになっていない方もおられたようだ。
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最初に展示室4に入室した際に、パッと見スカスカだな、と感じた。実際にはスカスカな訳ではなく、割と小ぶりな仏像が多かっただけ。レイアウト図には記載しなかったが、如意輪観音の横には特大の十二天図が2幅あったり、それなりに大物もあった。あと気になったのは、全面ガラス張りになっていてガラスの継ぎ目が所々あるわけだが、継ぎ目の部分は普通展示を避けるのかと思いきや、割と継ぎ目ど真ん中というのは無いもののいくつか継ぎ目にかかって展示してるものもある。「書」なんかは継ぎ目にあってもそれなりに読めると思うけど、仏像は形状を見るわけだから、そこに継ぎ目がかかるのはいかがなものか。少々センスを疑ってしまうが、展示物が多くやむを得ぬ措置というように解釈しておく。

過去に拝観した仏像が殆どであったが、やはり寺院と美術館では印象が異なる。今回は相当な至近距離で拝観できる。これは本当にありがたい事。寺院よりも明るいところなので、彩色・模様なども確認ができる、という所は美術館ならでは。寺院での拝観は建物や法具など全体を含めて、とそれぞれ良さがあるものだ。

今回気になったのは以下のようなところ。
愛染明王(西大寺):憤怒相がいい(うまく表現できないが、慈悲深くも感じる)
興正菩薩(百毫寺):国宝の西大寺像が毅然としてるのに対して、少々うつむき憂いてるようにも見える
文殊菩薩(西大寺):今回一番見たかった像で、衣の皺・模様が精細に表現され、本物の布を纏ってるようなリアルさ
善財童子(西大寺):可愛らしい印象だったが、案外がっちりした逞しい体形だった
最勝老人(西大寺):いつも後ろに控えめに立っておられるが、今回横並びで前方に。衣の表現は結構凝っている
地蔵菩薩(西大寺):頭部は後補で作風が違うと思うが、衣文のキチキチとした彫り具合が印象に残る
文殊菩薩(法華寺):未指定の像ながらキリッとした表情、スタイル共に素晴らしい
普賢菩薩(岩船寺):華奢なイメージそのまま、象の眼が好き
地蔵菩薩(不退寺):扁平顔? 個人的にはかなり衝撃的。写実的な像が多い中、デフォルメした容姿
太山王司命司録(百毫寺):量感ある3軀を間近で見ると、ものすごい迫力


6月に浄瑠璃寺の吉祥天が数日だけお出ましになるので、その際にまた来ようと思っていたのだが、図録をパラ見していたら大阪展ではかなり異なるラインアップになるようだったので、そちらに出かけた方がよいような気がしてきた。例えば....
◆浄瑠璃寺:大日如来、不動三尊 宝山寺:制吒迦/矜羯羅童子、五大明王 大智寺:文殊菩薩 百毫寺:伝文殊菩薩 般若寺:文殊菩薩 ....など。(ザッと見ただけなので、正しいか別途確認が必要)

特に宝山寺・
制吒迦童子と浄瑠璃寺・大日如来は是非拝観したいと思っている。



びわ湖長浜 KANNON HOUSE
久々に上野駅経由で来たので、こちらにも寄ってみた。

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どこかでお会いしたような観音さんだなと思ったら、昨年「観音の里の祈りとくらし展Ⅱ」で拝観済みだった。正直なところ、ここは居づらい....たぶん5分もいなかったと思う。案内の方の視線を背中に感じながらの拝観は厳しい。写真も撮る余裕もなく早々に退散。来たのは3度目くらいだけど毎回同じ思いをするのでもう来ない方がいいかも。自分には合わない、それだけ。
 
桜がほぼ散っている上野公園の中を通りながら、清水観音堂に少し立ち寄り。
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東京国立博物館
最後は東博へ。
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11室の展示は前回と同じ。もう間もなく「平成29年新指定国宝・重要文化財」展で展示替えがあるはずなので、GWあたりで再訪しようと考えている。
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3室正面には浄瑠璃寺伝来の十二神将のうち未神が単尊で展示されてた。このポーズは何を表しているのか未だにわかっていないが、何か戟(槍)のような物を持っていたのではないかと推測。運慶展にも出展されるのだろうか?であれば全尊揃う事を期待したい。

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続いてこちらも少しだけ寄ってみる。
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素晴らしい青銅器群は眺めているだけで楽しい。
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いよいよ来週は快慶展。テンションばかり上がって仕方ないが、時間はたっぷりある筈なので心ゆくまで堪能してきたいと思う。
欲しかったこのチラシも三井記念美術館で入手できた。さっそく部屋にでも飾っておこう!ちなみに奈良まほろば館と東博にはこのチラシは置いてなかったなぁ。
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西方寺~『再会/高麗仏画』展@根津美術館~東博

TwitterのTLに横浜・西方寺の十一面観音が修復後23日まで公開されるとの情報が流れていたので早速訪ねてみた。天気も良好!

西方寺
山号 補陀洛山
宗派真言宗(単立)
新羽(にっぱ)という駅から徒歩5~6分くらいで到着。10時公開だったが、9:30過ぎくらいに到着したので暫く境内を見て回る。といってもそれほど広いわけではないが、参道の早咲きの桜、茅葺屋根の本堂、と写真を撮っていたらそれなりに時間が経過。いつの間にか人も集まってきていて、20人ほどはいただろうか。
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本堂は少しだけ障子が開いていて中を覗かせて頂いたが、本尊・阿弥陀如来のシルエットが確認できたのみ。5月に不動尊の開帳があり、そこで拝観できるかもしれない....とこれもTwitterの情報。
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本堂右手を少し上がったところに大悲閣というお堂があり10時に公開開始。10人ほどが一斉に入ったので狭い室内身動き取れず....ただ10分もしたら人は徐々に引き始めてゆったり拝観する事ができた。
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十一面観音は元々金箔を施されており、地震により傾いてしまったものを今回修復し、金箔も剥がされた。前後の写真が置いてあったのだが、金箔の有無での印象はまるで異なる。修復後の素地の像のほうが穏やかに見えるし、また彫刻として細部の彫りが確認できて、仏像を見るという事に関してはよいと思った。全国にある金箔や採色が施された仏像も実は素地を見たら凄い像だった、なんて事がまだまだありそうだ。
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横浜にもこんな素朴な寺院があったというのも驚き。


根津美術館
続いて徒歩+電車で1時間くらいで表参道に移動。興福寺の梵天像と、根津美の帝釈天像の再会を見にやってきた。
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2010年以来なので約7年ぶり。
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さっそく『再会』の展示室へ。
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特別展示「再会―興福寺の梵天・帝釈天」
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展示室には左手:帝釈天(根津美蔵)、右手:梵天(興福寺蔵)の二躯のみ。双方とも定慶・作で、かつては興福寺の東金堂に安置されていたようだ。ただ、あまり二像に共通項は見出せなかった。衣紋線は帝釈天はくっきりしているが、梵天フワッとした感じがする。相貌も帝釈天の面部は後補のためか梵天とはあまり似てる感じではないし、帝釈天には髪に天冠台があるので以前は宝冠を被っていたのかも。並んでいても一具感に欠けるけど、こうして同じ場所にかつての相棒と一緒にいれてきっと嬉しいに違いない。こういったかつて同じ場所にあった仏像の再会企画は他にも実現してほしいものだ。


続いて現在開催中の『高麗仏画』の展示のコーナーへ。
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特別展「高麗仏画 -香りたつ装飾美」
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高麗仏画、という言葉を聞いても今ひとつピンと来なかったのだが、説明を読んだり、実際に見たりして何となく雰囲気は掴めたかも。阿弥陀仏、地蔵菩薩、水月観音がそれぞれまとめて展示されていた。阿弥陀仏は日本と違い、向かって右から左へ来迎する。左手が上、右手は下げるスタイルになっていた。地蔵菩薩は珍しい頭巾を被っている姿。そして水月観音は揚柳観音と同じという事を初めて知った。ゆったり姿勢、あの鎌倉・東慶寺の像のような気だるい雰囲気。そして右手で柳の枝を摘んでる。ただ、かなりじっくり見ないとわからないかもしれない。単眼鏡で見ると確かに細枝を摘んでるのがわかる。

この後、2階に上がり3つの展示室を見て回る。とりわけ展示室4の青銅器に目を奪われた。紀元前の中国、殷・周の時代なので3~4千年前の物なのだが、デザイン・形状、精細さなど優れたものである事が素人目にもわかる....と言ってしまうと青銅器以外もどれも優れたものなんだろうけど。帰り際に青銅器コレクションの掲載された書籍を思わず購入。

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階下でロビーに展示されてる石仏を見る。十一面観音(写真:左)は頭上面が欠損しているが端正で良い顔つきだ。

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時間があったので庭に出てみる。あちこちに色々置いてあって散策してても飽きない。のんびり過ごすには良い所。
 
 
東京国立博物館
ラストは久々の東博、いつも通りに本館へ。
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こちらもいつも通りの11室に入ると、奥の十二神将を撮影する人たちが沢山。

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最初はポッチャリした帝釈天(写真:上段3点)。目も腫れぼったいし存在感がある。毘沙門天(写真:中央)初めて見たかもしれない。「慶算」という仏師の作で少々癖のある顔つきながら慶派の系統の佳作。その他は以前に拝観した事がある像だったと思う。

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やはり撮りまくってしまう十二神将。何度撮影してもうまく撮れないけど....カメラ苦手。

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続いて2階へ
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1室には日光菩薩(写真:左上)、解説には当初の三尊形式のイメージがあった。興福寺の梵天・帝釈天と同様に、ぜひともいつの日か再会拝観できるよう関係機関にはお願いしたい。3室には毘沙門天(写真:右上)、邪鬼を撮ってみたが意外と怖い顔をしていた....

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さて、早々に本館を後にして向かったのはアジアン・ギャラリーの東洋館。根津美術館で見てきた青銅器がここにもあるのではないかと期待して来てみた。

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予想通り、3階にあった!しかもきれいなディスプレイで、撮影も可能。さすが東博、なんでもある!と感心。

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この模様の精細さ、デザイン性....素晴らしい!根津美にあった青銅器のほうが面白い形状のものが多かったように感じたが、こちらはこちらで良いなぁ。これ3~4千年前のもの.....紀元前16世紀ってどれかの解説に書いてあった。いやはや恐れ入った。

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階下に下りながら、仏像を見て回る。入口付近にある十一面観音(写真:右下)はどこかで見たことがあるような.....先ほど根津美で見た像と似てる。

で、帰宅後に調べてみた。
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(左)根津美:十一面観音龕 中国陝西省西安宝慶寺 唐時代・8世紀 (右)東博:十一面観音立像龕 花塔寺 (宝慶寺)将来 中国・唐時代 7世紀

何と!同じ「宝慶寺」とあるではないか....むむむ、もう少し調べたいような気もしてきたけど、取りあえず今日のところはここまで。 
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