探仏記Ⅲ ~気まぐれ仏像探訪~

気が向いたら出かけてみようか・・・

探仏

夏・京都旅: 仁和寺~伏見稲荷~仲源寺

仲間との一泊二日の京都旅。当然ながら同行者は寺好きというわけではなく、今回はどちらかと言えば「食」中心。いつも仏像しか目もくれない自分にとってはかなり新鮮な旅。


1日目(2017年8月27日)

快晴なり。湿度が低いこともあり日陰は涼しく過ごしやすい。


まずは大徳寺近くの蕎麦処で昼食。1時間並んで十割そばに塩をつけて食す。美味。

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続いて嵐山方面に移動。化野念仏寺と愛宕念仏寺の間にある茶屋で一服。ここは味より雰囲気。

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嵯峨野に下り、竹林の小径からトロッコ嵐山駅へ....列車は満車で乗れず。嵐山は相変わらず人が沢山。

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続いて、京都御所方面に向かう途中で仁和寺へ立ち寄り。


仁和寺
山号大内山
宗派真言宗御室派総本山

来年初頭には仁和寺展もある事だし、以前から一度来てみたかった所でもある。堂々たるニ王門。

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中門には二天。各尊の前に更に2軀、どなたかはわからず。

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向かって左手の観音堂は改修中のよう覆いの中。

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向かって右手には重文の五重塔。スラリとしたスタイルのよい塔。素晴らしい!

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奥に進むと国宝の金堂.....
何とこちらも改修中。ちょっと残念だったが調べて行ったわけではないので致し方なし。

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本堂を左手に進むと御影堂。檜皮葺の屋根が美しい。抜群のプロポーション。

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本堂右手には経蔵。連子窓は緑色で、組物表面部は白と
なぜか部分的に着色されてる。

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続いて京都御所の西側にある虎屋菓寮であずきのかき氷を食す。庭に社や蔵があり涼しげ。

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この後はメインの会食だが写真があまりよいものがなく画像はなし。鱧を中心とした懐石料理に舌鼓。

京都駅に戻ったが、土産店などは店じまいしており、仕方なくライトアップなどを見て回る。

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満腹・満足のうちに1日目は終了。




◆2日目(2017年8月28日)

平日に京都にいるのが不思議。平日とは言えそれなりに観光客はいる。前日とは打って変わって、曇り空だが蒸し暑く不快指数が高い。まずは京都駅からJR線で二駅先の稲荷駅へ。



伏見稲荷大社

駅前にいきなり鳥居。外国人に受けがよい場所らしく、外国人比率高し。

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楼門。

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外拝殿。

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本殿。

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そして千本鳥居。人はそれなりにいたが渋滞などはなくスムーズ。市内を一望できる四ノ辻まで。後半はかなり上り坂できつかった。帰りは人気のない脇道を戻る。

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まぁまぁ混雑していたが、土日ほどではないだろうし、更に上に行くほど人は少なくなり、ワサワサした感じもなく心地よい時間を過ごせた。平日に来るのはやはりイイ。



続いて祇園四条に移動。お好み焼き~アイスと食べ歩き、八坂神社は門だけ見て京都駅に戻る事に。

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駅に向かう途中にある仲源寺にも少しだけ。


源寺(目やみ地蔵)
山号寿福山
宗派浄土宗

境内奥の巨大な地蔵菩薩にお参り。

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脇のお堂にある重文の千手観音は相変わらずガラスの反射でまったく見えない。カメラを近づけて何とか部分的にお姿を拝する。穏やかな表情の平安仏、いつか全体を拝観できる日がくる事を願う。

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今回はこれにて終了。この後、駅で土産など見繕って夕刻前には新幹線の中。取りあえず内輪のエピソードは排して、行ったところや食べたものをザッと記載してみた。たまにはこんな旅もよいものだ。



池上本門寺~KANNON HOUSE~上野動物園(五重塔)

夏休み中は雨予報の日が多く、なかなか出かけられず.....そしてもう休みも終わり。今日は晴れ間も出そうなので出かけてみた。塔を見に行くのに横浜駅から南に向かって三渓園に行くか、北に向かって池上本門寺に行くか迷ったが、三渓園はバスで20~30分かかるようなので今回はパス。蒲田で東急池上線に乗換え、初めての池上駅へ。

改札を出るなり池上本門寺。案内図を見ると境内が広そう。

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寺までのルートは特に調べてなかったが、本門寺通りという道を歩いたら数分で到着。


池上本門寺 
山号長栄山
宗派日蓮宗大本山

門を抜けるとまずは階段。

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上りきったところに仁王門、そして大堂(たぶん本堂に相当)

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朱色の金剛力士がお出迎え。

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大堂で日蓮上人(たぶん)にお参りした後、少し手前に戻って東側に進むと、しばらくして目的の五重塔が現れた。


■五重塔(重要文化財)
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塔については別途記そうと思うが、南側と西側の二面が一般道に面しており、かなり車の往来があるため撮影しづらい。また、正面が西側になるが、周辺の木々の枝が写りこんでしまうため、全景がうまく撮れない。ちなみに上の画像は南側の道路から撮影。

思ったより小ぶりだったが、全体は赤色基調で、蟇股(かえるまた)と呼ばれる梁と桁の間にある部材は十二支の彫刻に色彩が施されたもの。初層の窓に相当する部分は四面とも連子窓ではなく板張りで、何かの模様が入っているがこれが何なのかはわからなかった。

続いて墓所沿いの道路を北に向かい、途中から西に折れて大堂の後ろ側を通って階段を下りると、別の墓所に入っていくがそこに忽然と宝塔が現れる。五重塔と逆で、こちらは想像よりも大きくてびっくりした。てっきり背丈の倍くらいの大きさかと思っていた。


■多宝塔(重要文化財)

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多宝塔と呼ばれているが下半分が円筒状になっている、いわゆる宝塔タイプの塔。こちらも赤色基調で軒下の組物が極彩色で彩られており大変美しい。


この後、池上駅に戻り、蒲田経由で上野へ向かう。


びわ湖長浜 KANNON HOUSE

来るたびに緊張する場所。何となく監視されてるようで、しかも静かなのでいつも早く出たくなる。しかし、わざわざ来られた観音様を拝観したい、という欲望との葛藤。

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今回も5分といなかったと思う....次に上野公園に入り、東照宮参道から旧寛永寺の五重塔を撮影するが、どうやっても全景は無理。

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ということで、それならと、思い切って動物園の中に入ってみた。600円払って.....


東京都恩賜上野動物園

上野動物園の中に入るのは本当に何十年ぶりか、確か小学生の時以来なのでは.....年がバレる.....入口から左手の方に進むとすぐに塔が見えてくる。塔周辺は手前にカフェのようなものと、動物が1~2いるだけの閑散区域のようで人もまばら。外国人は立ち止まって撮影していくが、日本人は大半がスルー。

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塔は白鳥のいる池に囲まれており、柵の中に入れば外周を巡れるようになっているが、入る人はいない。従ってほぼ独占拝観状態。

■五重塔(重要文化財) ※旧寛永寺

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やはり塔全体が見れるとテンションが上がる。本門寺同様に赤色基調で蟇股は彩色十二支だが、欄干や軒材が黄色で彩色され、金具も金色に輝いており、より豪華な印象を受ける。初層は連子窓がついている。

都内には国の文化財に指定されてる塔が全部で4基。うち、3基は今日見たもので、もう1基は椿山荘の三重塔(登録有形文化財)。1日でいっぺんに見れてよかったが、奈良・京都にある古塔とは趣が異なり「新しさ」を感じる。それにしても旧寛永寺の塔は動物園が管理する意味がわからない。できれば東照宮の参道から入れるようにしてもらい、動物園とは分離する事を望む。そうすればもっとこの塔の良さが認識されるのではないかと。(もしかしたら人があまり来ないので文化財保護の観点からはいいのかもしれないけど.....)

この後、東博に寄っていこうとしたが、夕方から雨予報(しかもかなりの強雨)だったので早々に帰宅の途についた。

『タイ』展@東京国立博物館

(記載日:2017/8/17)

夕刻から東京で友人と会うことになったため、その前に東博へ。さっそくタイ展開催中の平成館に向かうも、途中の資料館が開館中でフラッと立ち寄ってしまった。仏塔関連の書籍をいろいろ確認して30分くらいいたので、残り滞在できる時間が......

東京国立博物館

日タイ修好130周年記念特別展「タイ~仏の国の輝き~」

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以前からポスターは見ていたのだが、前知識はほぼ無し。仏像展示も多そうなので、何か感じ取れるものもあるだろうと中へ入ってみた。お盆休みで混んでるかと思いきや、一部のショーケースで人だかりがあるくらいでだいぶ余裕があった。

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日本の大乗仏教は釈迦の世界観を拡大していったため無数のキャラクターが生み出されバラエティに富んでいるが、タイ仏教は上座仏教で釈迦の教えがすべて。キャラクターも釈迦以外では基本的には悟りを得る前の菩薩がいるのみ。一部ヒンドゥ教の他宗キャラも交じっているが、とにかく釈迦なのだ。それらは自分が知っている日本の釈迦の姿ではなく、先端の螺髪部分を髻のように高く結い上げ、細身の体躯。お顔もアルカイックスマイル以上に微笑んでいるように見える像もあり、根本が同じ教えとはいえ、国や伝来ルートで受け止め方が大きく異なるという事がよくわかる。

....と偉そうに書いてはみたのだが、正直なところピンと来なかった。印象に残ったのは?、と自問するも今ひとつ思い出せない。日本の仏像と違って、白毫がなかったり、印相が違っていたり、衣が薄かったりというのはあるのだが、それ以上に感じる事ができなかった。時間の関係で駆け足で見て回ったのもあるのだが、最後まで鑑賞のポイントをつかめなかったのだと思う。出てから「みうらじゅん×いとうせいこう」の音声ガイドを借りて回ればよかったと後悔。出口のところで音声ガイドを返却してた人が、係の人に「ガイド面白かったですよ」と言ってたので余計にそう思う。次に行く機会があれば、ガイドを聞きながら回りたいと思う。


総合文化展

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時間がなくなってきたので、本館11室のみ駆け足で。ここに来るとメンバーはいつも異なるけど、気持ちが落ち着いてホッとする。

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ひと通り撮影可の仏像の写真を撮って回った。

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願生寺・阿弥陀如来を様々な角度から

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阿弥陀仏3躯のお顔を比較。

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楽しそうなお二方。

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前半に展示されてた三尺阿弥陀は寄贈仏で東博所蔵となってるが、今回初めて見た気がする(過去に見てたりして....よくあるけど)。80cm級のサイズで、小さい方の三尺阿弥陀仕様。かなり状態がよく、快慶仏でいえば後期の衣文スタイルに似通っている。

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顔付きは快慶仏に近しい気もするが、よく見るとやっぱり違う。

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駆け足拝観だったので、大した感想もなく.....今回は記録までということで。

談山神社~薬師寺

(記載日:2017/8/5)

旅の2日目。元々何も予定がなかったが、前夜に談山神社の特別開帳情報を知り、行ってみることした。7時に宿を出発し、JR桜井線~バスと乗り継いで朝一番で現地に到着。この辺りは多武峰(とうのみね)と呼ばれている。(いつも、たぶほう、と読んでしまうが....)


談山神社

前回来た時は秋で紅葉がきれいだった。

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少々きつい階段を上りきり、右手に進む。

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向かって右が拝殿、左が本殿。このエリアには入れず、拝殿から本殿に向けて拝む形になる。

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拝殿の方に入ってみる。外廊下にある印象的な吊り灯篭も健在。

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中には幾つかの展示があったがあまり覚えてない。目玉は「国宝・粟原寺(おおばらでら)三重塔伏鉢」、塔の相輪の付け根あたりにある伏鉢と呼ばれる部分。
通常は奈良博で展示されてるらしいがたまたま里帰りしていたみたい。「粟原寺」は現在廃寺となっており、この近くにあった寺のようだが談山神社との関係は不明。

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拝殿を出て西側に進むと壮大な十三重塔。屋根を積み重ねたような独特のスタイル。全国でもここにしかなく、とてもに絵になる塔だ。(写真が下手で伝わらないが....)

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塔の脇を進み権殿前の階段を下ったところが目的地。旧妙楽寺の講堂であった神廟拝所。「談峯如意輪観音」の特別開帳。

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何と、中は撮影自由。それにしてもカメラの腕が悪く、肝心のお像はピンボケ.....トホホ。

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如意輪観音は鎌倉期の作、端正な顔付をしており、六臂がバランスよく配されていて、とても美しい像だった。自分ひとりだけだったのでしばし独占拝観。他にも藤原鎌足公の像や、伝運慶作の狛犬、などバラエティに富んだ展示(少々雑多?)。

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戻りのバスの時間まで30分ほど境内をグルグル散策。境内東側の東殿(恋神社)、西側の総社本殿は、本殿建替えの際に旧本殿を移築したもの。

到着したばかりの時間帯は曇っていて涼しくて爽やかだったが、時間と共に日が出てきて暑い暑い。往きのバスは7~8人乗っていたが、戻りは3人だけ....他の人は残って一体何やってるんだろう?と思いながら次の場所へ。

と言っても次を決めておらず.....途中バスを下りて聖林寺に行くか、桜井駅から安部文殊院を目指すか、はたまた飛鳥方面へ行ってみるか.....色々考えたが、京都までに行く途中にあるところ、という事で薬師寺に決定。


薬師寺  
山号-
宗派法相宗大本山

こちらもかなり久ぶりの訪問。北側の受付から白鳳伽藍に入場、要するに裏から。東僧坊の前には蓮の花。

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【食堂】


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まずは先日落慶したばかりの食堂へ。堂内は三面が絵画で埋め尽くされており、中央に阿弥陀浄土三尊図。シンプルで広大な空間、かなり落ち着ける場所だった。三尊図はあまり着色されてない下の方から、上に向かって色濃くなり、天上の極楽浄土が華やかな世界である事を想起させる。素晴らしい絵画だったのだが、阿弥陀如来の左眼下あたりに金色のホクロのような点があり気になった。画材が剥落して露出したものか?

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【東院堂】

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東側の回廊を進んで東院堂へ。前にいた方々が退堂したため、独占拝観となった。聖観音は東博に行くたびに1室の摸刻像を見ているので、あまり久しぶりには感じなかった。ここの四天王が結構お気に入り、色彩が残っていて各尊の顔の色が異なるのも面白い。


【中門】

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正面の中門に到着、本来はこちらから入るのが正解。

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金剛力士像は向かって左側の方が「こっちへ進め」と言ってる感じ。


【西塔】
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東塔は平成31年まで改修中で周囲をすっぽりと覆われている(画像なし)。反対側の西塔はまだ新しいが、東塔を模していることもありデザインやスタイルが素晴らしい。何百年か後にはいい味が出てくることだろう。


【金堂】

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そして金堂。薬師三尊とご対面、日光・月光両菩薩は優美。僧侶による講和の時間帯には間に合わず残念。


【講堂】

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続いて講堂。弥勒三尊はいつもあまり印象に残らない。今回もあまり残ってない。それよりも両脇のアサンガヴァスバンドゥの兄弟僧の方がインパクト大。興福寺ではこの二人は無著・世親と呼ばれている....(違い過ぎる)


帰りの新幹線を割と早めの時間帯で確保してしまったので、ここで切り上げて京都に向かうことに。今回は美術館・博物館以外は俊乗堂、談山神社、薬師寺と、8~9年ぶりに訪れた場所ばかりでとても懐かしかった。夏休みで混んでるかと思いきや、東大寺の南大門周辺以外は混雑もなく、のんびり巡れてよかった。京都・奈良方面は今年だけで4回来ており、もういいかな、という感じがしているが、また何かの開帳情報とかがあると行きたくなるかもしれない。

『奈良 西大寺』展~東大寺~『源信』展

(記載日:2017/8/5)

快慶展から早二ヶ月、虚脱状態というか燃え尽き症候群というか、仏像拝観へのモチベーションが低下したまま。しばらくは仏像から距離を置いてきたが、東大寺の俊乗堂特別拝観が7月31日まで、一方で西大寺展大阪会場が7月29日よりスタートと俄然行ってみたくなった。一度に2つ見るには29~30日で行くしかない。という事で一泊二日の日程で出かけることに。

早朝の新幹線で京都に到着し、天王寺へ直行。あべのハルカスに初見参、エレベーターで16階へ。


あべのハルカス美術館
創建1250年記念 奈良 西大寺展 叡尊と一門の名宝


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東京会場に続き、二度目の西大寺展。三井記念美術館は少々地味な雰囲気だったが、こちらは入口から色鮮やかで華やか。なぜ大阪会場にも来ようかと思ったかと言えば、東京会場で見逃した浄瑠璃寺・吉祥天と、宝山寺の制咤迦童子が出展されるため。

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会場は三井記念美術館より広く開放的に感じた。この日は初日で開場したばかりの時間帯だったがまったく混んでおらず、むしろ快慶展の時ように人がまばらで若干拍子抜け。(下の画像はチケット)

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結論から言うと、出展仏が半分くらい違った事もあり、東京会場より見応えがあったと思う。

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興正菩薩:4軀の興正菩薩像があり、額の皺、頭部の凹み、眉の下がり具合もほぼ同じ。見比べも面白い。
文殊菩薩:3軀の文殊菩薩像が3方向に向いている展示方法がまず素晴らしい。般若寺・文殊は間近で見ると童子形ながら険しい表情、一方の大智寺・文殊は安阿弥作(=快慶・作)と伝わっており、確かに角ばった顔付きや眼の雰囲気が安部文殊院像に近しい雰囲気。法華寺像のみ獅子が来ておらず残念、こちらも騎獅子スタイルだったら更に迫力ある展示になったと思う。
釈迦如来:お堂で拝観した時より明るいこともあり、衣文線や模様がはっきりとわかる。流麗な衣文線は本当に波打ってるようで見事、実に芸術的。
吉祥天(浄瑠璃寺):まず驚くのが大きさ。堂内では厨子に入り遠め、しかも周囲が等身仏のためかなり小仏に見えるが実際は三尺阿弥陀くらいありそうでびっくり。そして色彩がかなりよく残っている事も驚き。写真でみるとポッチャリした印象だが、実にスラッとした美人さんだった。(MJが惚れるのも納得)
制咤迦童子(宝山寺):再会できたのがまず喜び。江戸期の作ながら鎌倉仏に負けず劣らずの完成度。達観した童子の眼、その姿勢と相まって何と哲学的か。作者が湛海/院達となっており、この院達なる仏師が恐らく湛海の意を汲んで造像していたものと思われる。仏師・院達、他の作も気になるところ。
大日如来(浄瑠璃寺):こちらもお会いしたかった像。秀麗な顔付き、とても理知的で腕利きの慶派仏師の作である事は一目瞭然。
不動明王二童子(浄瑠璃寺):浄瑠璃寺堂内で最も好きな三尊。特に太々しい制咤迦童子の生意気ぶりに脱帽。
一字金輪三尊:一字金輪仏頂尊という像は初めて(中尊寺像が有名?)。像容があまり思い出せないが不動・愛染の両明王を従えてどんなキャラクターなのかが気になった。
不動三尊(松林寺):江戸期の像で制咤迦童子は独特の頬杖ポーズが個性的。

全体的には浄瑠璃寺像群が際立ってよかったのと、宝山寺・制咤迦の達観した眼差しがとにかく印象的な展示会だった。東京会場の印象が本当に消えてしまうくらい、大阪会場は充実していたと思う。




続いて奈良に移動。

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奈良に何度も来てるくせに、「ぐるっとバス」の存在を初めて知った。JR・近鉄両駅周辺の主だった場所を周回する観光客向けのバスなのだが、このバスが凄いのは若草山のほうまで上ってくれる事。手向山八幡宮の近くにも停留所があり、坂を登らずに法華堂界隈に行けるという優れもの。



東大寺    
山号-
宗派華厳宗


【不動堂】


手向山八幡宮の方から東大寺境内に入り、まずは久々に不動堂へ。お断りして堂内に入るも、とにかく暑い。暗いので目を凝らして五大明王を見ようとするが、薄っすらとわかるレベル、それよりよりも暑くて体がもたない。すぐに出て来てしまった。

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【俊乗堂】

続いて、今回の目玉のひとつである俊乗堂へ。通常は年に2日ほどしか開かないため、なかなかチャンスがないが、今回は特別に7月一杯開いており、実に9年ぶりくらいに中へ入る事ができた。

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中央に重源上人、向かって左手に平安期の愛染明王、右手に快慶・作の阿弥陀如来。重源像の
本当にそこに老いた僧がいるかのよう、リアルさにはいつも驚かされる。秋の運慶展での再会が楽しみ。快慶の三尺阿弥陀は快慶展でお会いしたばかりだが、お堂にいるとオーラが全然違う。お香の煙や光の具合の加減のせいか立体的に見え、もの凄く存在感を感じた。やはりこの像はここでお会いすべきなのだと確信。(下の画像はチケット)

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【大湯屋】

この建物の前は何度か通っているが、入ったのは初めて。中央に大きな鉄製の湯船があったのだが、それ以外があまり思い出せない。まぁ、中がどんなになってるかわかったという事で.....


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【東大寺ミュージアム】


あまりの暑さに避暑がてらミュージアムに入館。快慶展に出展されてた西大門勅額の八像も元の場所に納まっていた。かつて法華堂に安置されていた地蔵菩薩は、堂内にいた時にあまり印象になかったが、近くで見ると精悍な雰囲気だった。弁才天は大半の部分が修復されて継ぎ足されているのがよくわかる。

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【南大門】

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続いて、徒歩でお隣の奈良博へ。外は暑いので涼しい博物館で助かる。



奈良国立博物館
1000年忌特別展. 源信 地獄・極楽への扉

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最後は奈良博で源信展。「源信」という名前は正直聞いたことがなかったが、恵心僧都は何となく....のレベル。法然や親鸞よりもずっと前に浄土信仰を広めた僧で死後の世界をイメージ化したらしい。その後継者がこれをベースに色々ビジュアル化したとの事。日本人は長い間、このイメージがのおかげで、生きてる間になるべく悪事を控え善行を施そうしてきた筈なので、そういった意味では画期的。

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展示は以下の通り。出陳品一覧の会場図を拝借して仏像レイアウトを上書き。

メイン展示である六道絵(ずっと六道図って覚えてた....)を順に見ていったが、印象に残ってるのは修羅道の部分で、上方に阿修羅と帝釈天が争っている姿が描かれており、これには興奮を覚えた。

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仏像はあまり多くはなかったが、前半のラストに鎮座する東大寺・閻魔王はこれまで拝観したどの閻魔王よりも迫力があり見ていて怖くなった。源信の創造した世界は確実に現代に引き継がれている.....

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即成院の二十五菩薩のうちの3軀は間近で見る機会が少ないので貴重な機会。後期には別の3軀がお出ましになるようだ。菩薩の呼称が平等院鳳凰堂の雲中供養菩薩みたいに〇〇号となっており、展示仏から推測すると以下のような番号割り振りになっていると思われる。脇侍2軀は番号がついているか定かではでない.....(注意:あくまでも個人の推測)

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【なら仏像館】


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最後は少しだけ展示替えのあった仏像館をさらっと1周。快慶・作の浄土寺・阿弥陀如来が中央室の中尊として復帰、秋篠寺・梵天が降三世明王のいる室に移動していた。快慶・作の正寿院・不動明王は姿が見えず.....お寺のほうに戻ったのかな?


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この後、興福寺の境内を通りニ塔を見ながら宿泊地へ向かった。
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