快慶展で三尺阿弥陀を拝観した際に、面部の金泥が剥落している像に関しては、快慶仏「らしさ」を感じられずにいた。元画像と睨めっこしても、想像力が乏しく頭の中でイメージできなかったため、画像処理を施して往時の様子を想像してみることに。

まずはこちら。運慶の大日如来と同じように模様のような剥落、これが像の個性のひとつとなっており、元の顔のイメージがしにくい。画像処理ツールで顔をベタ塗りしてみたが、表情や陰影などが失われてしまうため、金色が残っている部分の色を参考を使って剥落部分に重ねていった。また、眼部が暗く表情が捉えづらかったので白眼の部分をベタ塗りしてみた。剥落直前の状態、のような雰囲気にはなった。

hachiyou

これで見る限りは快慶らしさは何となく感じる事ができる。初期像のように眼が少々吊り上がってキリッとしているように感じる。

もう1軀、全体が剥落している像についても同様にトライしてみたのだが、あまりうまく仕上がらなかったので、こちらは顔全体をベタ塗りしてみたところ、まぁまぁ雰囲気がでてきた。イラストみたいになってしまったけど。左眼の眼玉の位置が画像が暗くてよくわからず、かなり想像で描いている。

saihoin

こちらも快慶らしさは感じる事ができる。先ほどとは異なり眼が少々優しげになっている。快慶仏後期の特色。

ポイントは「眼」。この眼力が快慶仏の個性のひとつになってると思うので、その部分をハッキリさせると顔全体のイメージがつきやすくなったような気がする。画像処理の巧い人がやったらもっとリアルに往時の姿を再現できると思うが、あまりテクがない者がやるとこのあたりが限界。


さて、お題目の「運慶の大日如来」だが、こちらの記事は以前にアップしているので今回は第2弾。

http://tetsuumadouji-2.blog.jp/archives/2053576.html

前回は金箔部分を地肌色に寄せてみたのだが、今回は逆に地肌部分を金箔に寄せてみた。金色の残った部分の色を剥落部分にのせていく、
上の一つ目の画像と同じ方式で画像処理。やはり剥落直前のような雰囲気になった。しかし、前回の画像の出来はひどい....画像処理の腕は多少は向上してるかも....剥落バージョンと、文化庁所蔵の摸刻像も追加して対比。

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思っていたものとだいぶイメージが違った! 像容からして少々か細い印象があったが、頬も張っていてかなり量感があり、いかにも運慶仏という感じがする。今秋の運慶展には大日如来もお出ましになるので、この量感ある往時の姿を踏まえて、じっくりと対峙してみたい。


※あくまでも個人で画像を編集したものであり、何ら考証したわけでもなく、個人の想像・創作がふんだんに入っているので注意。(画像転用・転載はご容赦を)