TwitterのTLに横浜・西方寺の十一面観音が修復後23日まで公開されるとの情報が流れていたので早速訪ねてみた。天気も良好!

西方寺
山号 補陀洛山
宗派真言宗(単立)
新羽(にっぱ)という駅から徒歩5~6分くらいで到着。10時公開だったが、9:30過ぎくらいに到着したので暫く境内を見て回る。といってもそれほど広いわけではないが、参道の早咲きの桜、茅葺屋根の本堂、と写真を撮っていたらそれなりに時間が経過。いつの間にか人も集まってきていて、20人ほどはいただろうか。
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本堂は少しだけ障子が開いていて中を覗かせて頂いたが、本尊・阿弥陀如来のシルエットが確認できたのみ。5月に不動尊の開帳があり、そこで拝観できるかもしれない....とこれもTwitterの情報。
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本堂右手を少し上がったところに大悲閣というお堂があり10時に公開開始。10人ほどが一斉に入ったので狭い室内身動き取れず....ただ10分もしたら人は徐々に引き始めてゆったり拝観する事ができた。
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十一面観音は元々金箔を施されており、地震により傾いてしまったものを今回修復し、金箔も剥がされた。前後の写真が置いてあったのだが、金箔の有無での印象はまるで異なる。修復後の素地の像のほうが穏やかに見えるし、また彫刻として細部の彫りが確認できて、仏像を見るという事に関してはよいと思った。全国にある金箔や採色が施された仏像も実は素地を見たら凄い像だった、なんて事がまだまだありそうだ。
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横浜にもこんな素朴な寺院があったというのも驚き。


根津美術館
続いて徒歩+電車で1時間くらいで表参道に移動。興福寺の梵天像と、根津美の帝釈天像の再会を見にやってきた。
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2010年以来なので約7年ぶり。
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さっそく『再会』の展示室へ。
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特別展示「再会―興福寺の梵天・帝釈天」
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展示室には左手:帝釈天(根津美蔵)、右手:梵天(興福寺蔵)の二躯のみ。双方とも定慶・作で、かつては興福寺の東金堂に安置されていたようだ。ただ、あまり二像に共通項は見出せなかった。衣紋線は帝釈天はくっきりしているが、梵天フワッとした感じがする。相貌も帝釈天の面部は後補のためか梵天とはあまり似てる感じではないし、帝釈天には髪に天冠台があるので以前は宝冠を被っていたのかも。並んでいても一具感に欠けるけど、こうして同じ場所にかつての相棒と一緒にいれてきっと嬉しいに違いない。こういったかつて同じ場所にあった仏像の再会企画は他にも実現してほしいものだ。


続いて現在開催中の『高麗仏画』の展示のコーナーへ。
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特別展「高麗仏画 -香りたつ装飾美」
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高麗仏画、という言葉を聞いても今ひとつピンと来なかったのだが、説明を読んだり、実際に見たりして何となく雰囲気は掴めたかも。阿弥陀仏、地蔵菩薩、水月観音がそれぞれまとめて展示されていた。阿弥陀仏は日本と違い、向かって右から左へ来迎する。左手が上、右手は下げるスタイルになっていた。地蔵菩薩は珍しい頭巾を被っている姿。そして水月観音は揚柳観音と同じという事を初めて知った。ゆったり姿勢、あの鎌倉・東慶寺の像のような気だるい雰囲気。そして右手で柳の枝を摘んでる。ただ、かなりじっくり見ないとわからないかもしれない。単眼鏡で見ると確かに細枝を摘んでるのがわかる。

この後、2階に上がり3つの展示室を見て回る。とりわけ展示室4の青銅器に目を奪われた。紀元前の中国、殷・周の時代なので3~4千年前の物なのだが、デザイン・形状、精細さなど優れたものである事が素人目にもわかる....と言ってしまうと青銅器以外もどれも優れたものなんだろうけど。帰り際に青銅器コレクションの掲載された書籍を思わず購入。

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階下でロビーに展示されてる石仏を見る。十一面観音(写真:左)は頭上面が欠損しているが端正で良い顔つきだ。

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時間があったので庭に出てみる。あちこちに色々置いてあって散策してても飽きない。のんびり過ごすには良い所。
 
 
東京国立博物館
ラストは久々の東博、いつも通りに本館へ。
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こちらもいつも通りの11室に入ると、奥の十二神将を撮影する人たちが沢山。

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最初はポッチャリした帝釈天(写真:上段3点)。目も腫れぼったいし存在感がある。毘沙門天(写真:中央)初めて見たかもしれない。「慶算」という仏師の作で少々癖のある顔つきながら慶派の系統の佳作。その他は以前に拝観した事がある像だったと思う。

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やはり撮りまくってしまう十二神将。何度撮影してもうまく撮れないけど....カメラ苦手。

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続いて2階へ
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1室には日光菩薩(写真:左上)、解説には当初の三尊形式のイメージがあった。興福寺の梵天・帝釈天と同様に、ぜひともいつの日か再会拝観できるよう関係機関にはお願いしたい。3室には毘沙門天(写真:右上)、邪鬼を撮ってみたが意外と怖い顔をしていた....

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さて、早々に本館を後にして向かったのはアジアン・ギャラリーの東洋館。根津美術館で見てきた青銅器がここにもあるのではないかと期待して来てみた。

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予想通り、3階にあった!しかもきれいなディスプレイで、撮影も可能。さすが東博、なんでもある!と感心。

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この模様の精細さ、デザイン性....素晴らしい!根津美にあった青銅器のほうが面白い形状のものが多かったように感じたが、こちらはこちらで良いなぁ。これ3~4千年前のもの.....紀元前16世紀ってどれかの解説に書いてあった。いやはや恐れ入った。

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階下に下りながら、仏像を見て回る。入口付近にある十一面観音(写真:右下)はどこかで見たことがあるような.....先ほど根津美で見た像と似てる。

で、帰宅後に調べてみた。
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(左)根津美:十一面観音龕 中国陝西省西安宝慶寺 唐時代・8世紀 (右)東博:十一面観音立像龕 花塔寺 (宝慶寺)将来 中国・唐時代 7世紀

何と!同じ「宝慶寺」とあるではないか....むむむ、もう少し調べたいような気もしてきたけど、取りあえず今日のところはここまで。