探仏記Ⅲ ~気まぐれ仏像探訪~

気が向いたら出かけてみようか・・・

2016年探仏・総集編

1年はあっという間。例年、年末は京都・奈良へ出かけるのだが、1月に京都へ行く方向で調整しているため、今回は取りやめに。何となく年末感がしないのはそのためかもしれない。あまり拝観機会は多くなかったが、いくつか印象深い仏像を挙げてみる。

静嘉堂文庫美術館・十二神将(浄瑠璃寺伝来)
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宝山寺・制多迦童子
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33年に一度開帳の秘仏 
石山寺・如意輪観音/櫟野寺・十一面観音/瑞巌寺・五大明王

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三十三間堂・千手観音 寺外出張中の3躯
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記事を振り返ると、今年は月1~3回くらい拝観にでかけてた感じ。

 2016tbt

来年も良き探仏の機会に恵まれますように....

藤沢・常光寺

先月、こんなニュースを見つけた。

-タウンニュース 藤沢版 2016年12月2日号より-
http://www.townnews.co.jp/0601/2016/12/02/360302.html
藤沢市指定重要文化財である、常光寺(本町4の5の21)本堂に安置されている木造地蔵菩薩立像の修復作業が完了し、11月24日に特別に公開された。この像は14世紀中期から後期にかけて製作されたものとされる。桧製の寄木造り、像長91・5cm。普段は一般公開されていないが修復完了に伴い、12月24日(土)午後1時から4時にも一般公開される。(後略)


興味はあったが、きっと見に行けないだろう....と思っていたら、偶然この日藤沢方面に用があり、せっかくなので拝観に出向いた。

常光寺 
じょうこうじ宗派: 浄土宗拝観日:2016/12/24
所在地: 神奈川県藤沢市本町山号: 八王山拝観料:-

小田急線・藤沢本町駅より徒歩10分ほど。途中で道を間違えて、墓地のほうから入ってきてしまった。正式にはこちらの門から...

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こじんまりしているが雰囲気◎

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本堂に入ると、すべてが真新しい....

正面には阿弥陀三尊と両脇に善導大師/法然上人、右手には阿弥陀仏3躯と観音菩薩(たぶん)/地蔵菩薩、そして左手に今回修復から帰ってこられた地蔵菩薩。

地蔵菩薩は三尺ほどで南北朝の作(撮影は不可)。画像で見た際は新しめな雰囲気だったが、実際には端正な顔立ちの古仏。なかなかに風格のある良いお像だった。厨子も真新しく、モダンでセンスがよいと感じた。

中尊は三尺阿弥陀で、こちらも南北朝時代の作と推定される。本堂外に中尊の説明あり。

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その他の仏像は新しめだったが、沢山あってテンションが上がった。普段は非公開との事なので、今後拝観する機会はないかもしれない。神奈川県内にもまだまだ知られざる良仏があるんだな....


〔注〕 記載情報(宗派・山号・拝観料・文化財指定・仏像配置・名称など)は個人調べなので間違っていてもあしからず  

『忍性菩薩』@金沢文庫~称名寺

2ヶ月ほど多忙な時期が続いてしまい、文化財ウィークやら特別開帳やら展覧会やら、色々見逃してしまった。今日は久しぶりにゆっくりできる時間が取れたので、こちらへ足を運ぶことに。

金沢文庫 生誕八〇〇年記念 特別展 忍性菩薩 ―関東興律七五〇年―
かなざわぶんこ入館日:2016/12/17
所在地: 神奈川県横浜市金沢区入館料:700円

8月に奈良博で見てきた「忍性」展から早4ヶ月。復習も兼ねて....

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会期は明日まで。ギリギリ間に合った。11時頃に入館したが、人はまばら....7~8人しかおらず。

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極楽寺の諸仏や観音寺・如意輪観音は奈良博展示で拝観済み。如意輪観音は右下の一臂が欠けていた。阿弥陀三尊は来迎形式で作者は讃岐別当有慶というらしいが、顔付きはあまり慶派の感じはなく中尊は以前東博で拝観した永仙・作の阿弥陀あたりに雰囲気が似てる気がする。左肩や胸元の衣の表現がかなり凝っている。

釈迦如来
十大弟子が二組同時に展示されてるところが個人的には見所。釈迦如来は極楽寺像がスマートで洗練されているが、十大弟子は称名寺像のほうが写実的で動きがある。一番のお気に入りは極楽寺・文殊菩薩で、理知的な顔付きが魅力的、バランスも見事。隣の釈迦如来は似たような顔付きながら髪型が違うので雰囲気も全然異なる(髪型含めた見た目の印象は大事)。作者はいずれも善派仏師と考えられており、東国の真言律宗寺院との関わりが深いようだ。また、鎌倉国宝館で展示されている建長寺・千手観音は極楽寺像の作風に通じるものがあるそうなので、今度行った時にチェックして来よう。

ほんの一部だが唐招提寺の東征伝絵巻も展示されていて、正に奈良博・忍性展の縮小版のような印象だった。忍性の団子鼻も久々に見れてニヤリ。来年度の運慶展・快慶展のパンフレットが置いてないかと思ったけど、既に在庫切れになって置いてなかった、残念。


称名寺 
しょうみょうじ宗派: 真言律宗別格本山拝観日:2016/12/17
所在地: 神奈川県横浜市金沢区山号: 金沢山拝観料:-

恒例の称名寺境内へ。晴天で爽やか、浄土庭園の静かで落ち着いた雰囲気はいつ来てもいいものだ。

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いつもは遠目に本堂を見ながら帰路につくのだが、久々に近くまで行ってみた。少し開いてる前扉より中を覗かせてもらったが厨子は閉まっていて本尊とはお会いできず(まぁ、当たり前か)。これまた久々に太鼓橋を渡って仁王門の方へ。

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いつもながらにこの重文・金剛力士は見応えがある。この像は像高4m近くあり、院派仏師・院興らによる鎌倉末期の造像。一度、柵なしで全身拝観してみたいものだ。

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参考文献: 日本の美術No.537

〔注〕 記載情報(宗派・山号・拝観料・文化財指定・仏像配置・名称など)は個人調べなので間違っていてもあしからず  



【番外編】

様々な寺院の十大弟子を並べて比較してみる。各寺の尊名は「伝」が多く、本来どうなのか気になるところ。どの像と比較しても称名寺像が一番躍動的なのがわかる。

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