探仏記Ⅲ ~気まぐれ仏像探訪~

気が向いたら出かけてみようか・・・

春の奈良旅(3) 東大寺~奈良博~京都・東寺

(記載日:2017/4/29)

朝6:30より読売テレビ「祈りの仏師 快慶」を視聴。醍醐寺三宝院や光台院なんかも紹介された。ローカル番組なので、たまたま奈良にいたから見れたけど....全国区でやってくれればいいのに。映ったところは、浄土寺→醍醐寺→円成寺→東大寺(+金剛峯寺 広目天)→吉水快聞さん→興福寺北円堂→光台院→東大寺(再)という感じで、所々慶派の紹介として運慶仏もでてきた。
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2日目も快慶展に行くつもりでいたが、昨日の「疲れ」が残っているので取りあえずは博物館以外の場所へ。

東大寺
山号
宗派華厳宗大本山

【南大門】

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快慶展第2会場(?)でもある南大門。もう今更言う事なし。


【鐘楼・念仏堂・行基堂・俊乗堂】
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二月堂に向かう途中.....

【三昧堂・法華堂・二月堂】

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四月→三月→二月と移動していく。三昧堂も法華堂も誰も来ていなくて単独拝観。じっくり各尊と対峙できた。

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少し冷たい空気が心地よい。二月堂の階段を下りると小さな小窓から毘沙門天が見える。なかなか凛々しいお姿である事に気付く。大仏殿の裏参道をトボトボ歩いて、奈良博へと向かう。


奈良国立博物館

【なら仏像館】
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結局、快慶展をもう一度見るだけの気力・体力が残っておらず断念することに。仏像館だけサラッと見て回ることにした。

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行快・作の降三世明王は、快慶・作の醍醐寺・不動明王と顔つきが似てる、はずだがあまり思い出せない。大好きな湛慶・作の三十三間堂・千手観音も今日はあまりピンと来ない。3室には三尺阿弥陀があり、通常であればかなり食い入るように見るところ、今日はサラッと。

中盤あたりで仏手(盗難にあった新薬師寺・香薬師の手)があり、これのみが見つかったという事実に悲しくなる。香薬師像は法隆寺の夢違観音と作風が共通しているという。確かに目のあたりは似通っている。

少々放心状態、心ここにあらずな感じだったので、今日のところは引き揚げる事に。



教王護国寺(東寺)
山号八幡山
宗派真言宗総本山
新幹線の切符を時刻を12時間間違えて早朝便を取ってしまい、既に列車が出発後になっていた事が判明。自由席であれば振替可能という事で、とりあえず3年ぶりの東寺に立ち寄ることにした。ちょうど特別期間で、宝物館や観智院が拝観できる。
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【宝物館】
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ここに入るのは初めて。

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かなり古い建物で、展示品も多くはないが、2階に入ってびっくり。旧食堂の本尊・千手観音は5mを超える巨仏で圧倒される。右端の国宝・兜跋毘沙門天も精細な彫りで素晴らしい。



【観智院】
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こちらは以前にも拝観した事があるが、だいぶ前の事で覚えていない。

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五大虚空蔵菩薩は個性的、中尊の法界虚空蔵の顔立ちが知り合いと似ていて親近感が持てる。愛染明王は記憶よりはるかに大きくて少し驚いた。


【五重塔】
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次の週であれば五重塔内部も拝観できたようだ。今回はタイミングが合わず残念。

【金堂】
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薬師三尊(台座の十二神将)のみという贅沢で広い空間、心が落ち着く。


【講堂】
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金堂と対照的に仏密度が高く、心拍数も上がりがちな講堂。最後に平安の仏群を拝観して、今回の旅はこれにて終了。


5月に奈良再訪する時はもっと体力をつけて、心をリラックスさせて来ようと思う。

春の奈良旅(2) 『快慶』@奈良国立博物館

(記載日:2017/4/29)

ついにこの日がやってきた。勇んで来たものの、この前に既に二ヶ寺で多くの仏像を拝観してきたので、小休止がてら館内の喫茶店で一服。

奈良国立博物館
特別展 快慶 ~日本人を魅了した仏のかたち~

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16時前に満を持して入館、この日は夜間拝観日で19時の閉館間際まで約3時間鑑賞。今思えば、少々(いや、だいぶ)気負いすぎていたのだと思う。入ってすぐに右も左も前も後ろも快慶仏で、しかも所々初見仏もあり、展示されてる物は仏像から像内品などすべて解説を読んで情報を漏らすまい、とあれこれ考え過ぎていたかもしれない。結論から言うと、個々の像に対してあまり良く思い出せないのだ。

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この時点でまだ展示されていない3軀(醍醐寺・弥勒、西方院・阿弥陀、藤田美術館・地蔵や菩薩面を除くと、快慶仏が33軀、それ以外で26軀の計59軀。見応えがあった....いや、あり過ぎて記憶が曖昧....今、かろうじて思い出せる事。

●如意寺・地蔵菩薩:想像より大ぶりな像だった、小仏かと勘違いしていた
●松尾寺・阿弥陀如来:肩の部分に削れた部分があってネズミにでも齧られたのかなと...
●悲田院・阿弥陀如来:お寺で見た時のインパクトがまったく無くビックリ、光背が無いからかも
●金剛院・深沙大将:金剛峯寺像より小柄ながら、大きな動きが感じられて特筆すべき素晴らしさ
●新大仏寺・如来:元々は立像だったらしく大きさを想像するととてつもない。なんで金箔貼っちゃったのか....
●知恩寺・阿弥陀如来:隣の遣迎院像と見比べて、やはり近似していると感じた....快慶仏である事を確信
●キンベル美:釈迦如来:光背も含め全体が美しく、ほぼ完璧な形で残っている事が奇跡としか言いようがない

三尺阿弥陀は色々思いがあり過ぎ、また各々をきちんと見れてない....できれば全尊横並びにしてほしかったけど。不動明王3軀も同様。こんな感じで取り留めもない印象しか残っていないのが正直なところ。

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あえて言えば今回は特にこの像が一番印象に残っている。(画像はパンフより)

深沙大将といえば金剛峯寺像が好きなのだが、同じ尊像でもこちらは小ぶりながら写実性、動き、表現力が本当に優れていて今にも動き出しそうな迫真の像であった。これまで画像で見る限りでは正直なところ、色も剥落していてどことなく精細を欠くような印象だったが、百聞は一見にしかず、このリアルさが快慶の真骨頂なのではないか。

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閉館間際までいたためショップでグッズを物色している時間がなく、購入できたのはこの2点のみ。ただ大きな買い物、この図録は快慶に関するほぼ全ての事が載っている貴重本だ。まだ完全に見れているわけではないが、光台院、遍照光院、大行寺像以外は、展示されていない仏像も含めてほぼ全網羅されているようだ。これはかなり強力な内容で、これ以上の書籍はそうそう出てこないと思われる。

外に出るとすっかり暗くなっていた。暗闇に快慶の仏像が浮かぶ。
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続いて、20時まで開館している仏像館の方にも行ってみたが、まったく集中力がなく隣接する青銅器館へのみ立ち寄り、この日は拝観終了とした。
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快慶展は消化不良であった。内容は素晴らしい、それに頑張って食らいついていこうと気負いすぎて完全に雰囲気に飲まれて出てきた感じになってしまった。1ヶ月後を目標に再度来館する予定なので、今度は気負わず、自分のお気に入りをひたすら堪能しようと思っている。

春の奈良旅(1) 法隆寺~興福寺

(記載日:2017/4/29)

1泊2日の奈良旅。今回の目的はズバリ「快慶」展なので、それ以外はあまり決めずに来てみた。まずは京都駅からJR奈良駅を経由して法隆寺駅へと向かう。

法隆寺
山号
宗派聖徳宗総本山
法隆寺駅からバスで移動し、中宮寺前で下車、徒歩5分ほどで東院伽藍に到着。法隆寺は3年ぶり、ちょうど救世観音の開帳期間だったので、まずはここから。

【夢殿】
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夢殿には数回来ているはずだが、いつも季節外れだったせいか、今まで本尊にお目にかかったことがない。八角のお堂の南側木枠から中を拝観(写真は北西側....なんだかな)。堂内は当然ながら薄暗く、金ピカのイメージがあった救世観音は煤・埃などで覆われていて少々くすんで見えた。お顔も「アルカイックスマイル」と思いきやキリッと厳しめに感じられた。木枠越しで少々拝観しづらかったのも残念、ただ、ようやくご縁があってお会いできたのは良かった。

【東大門】
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東大門近くの土塀沿いにオレンジの葉をつけてる木があって、まるで秋のような風景。西の方から修学旅行生と思しき団体が夢殿に向かって歩いて行く....先に夢殿に行っておいて良かった。あの団体と一緒だったらゆっくり拝観もできなかっただろう。

【中門】
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西院伽藍に来ると、中門が改修中だった。金剛力士が拝観できなかったのは残念。

【西院伽藍・金堂/五重塔】

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修学旅行生だらけ。五重塔の初層塑像群や、金堂の釈迦三尊や両脇の毘沙門天・吉祥天を見ていても、続々修学旅行生が入っては出ていき、また別のグループが来て......と落ち着いて見ていられない。断念して次へ。

【西院伽藍・大講堂】
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大講堂も同じく修学旅行生だらけ。殆どの人が関心無さげ....無理もない。自分も中高生の頃は、五重塔だけは好きでよく見ていたが、仏像やお堂などはそれほど関心がなく、ほぼスルーしてたんで。

【大宝蔵院】
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こちらも同じく修学旅行生が数組。玉虫厨子に群がっている。展示内容は前回来た際と同様だったかもしれない。こちらもかなり駆け足で回って出てきてしまい、あまり印象に残っていない。

【大宝蔵殿】法隆寺秘宝展
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駅に戻りかけたところで、秘宝展の看板を発見。こちらは大宝蔵殿(先ほどは大宝蔵院)で、かつてはこちらで寺内宝物を公開していたようだ。

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先ほどの喧騒がウソのように静か。館内には2~3人しかおらず、ほぼ独占拝観状態。亀に乗る極小の善女竜王、半跏の弥勒菩薩、円空作の大日如来、五重小塔と並ぶ長身の観音菩薩、最後の薬師釈迦阿弥陀の三尊など目を引く仏像も多かった....が、正直なところあまり印象に残っていない。画像を見て振り返ると、あぁ、こんな方がいらっしゃったなという感じ。


【西円堂】
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最後に薬師如来を拝観。グルッとお堂の周囲を巡って、所々戸の障子が貼っていない部分から十二神将の一部や千手観音が確認できる。



法隆寺を辞して再度JR奈良駅へ戻ってきた。さすが奈良、快慶展のパンフが山積みで置いてある。東京にあまりなかったのは何故だったのか、もっと早めに関西以外にプロモーションしても良かったと思うけど。
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興福寺
山号
宗派法相宗大本山
駅から徒歩でこちらまで移動。

【仮講堂】興福寺国宝特別公開2017 阿修羅 -天平乾漆群像展-
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以前にも「お堂でみる阿修羅像」展でこちらのお堂には入ったことがある。その時はお堂の名前は「仮金堂」だったと記憶している。現在中金堂が建設中である事から今後は講堂として整備される予定で仮講堂とされたようだ。

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「お堂でみる・・・」では中尊は釈迦如来で阿修羅がド真ん中という配置だったと思うが、今回は往年の西金堂を再現するコンセプトであるため阿弥陀如来が中尊、こちらのお像は初めてのような気がする、というかあまり印象に残っていない。以前と同じく最前列は列に並んで牛歩で進んでいくスタイル。面倒だったので後ろのほうから単眼鏡で拝観した。(最後は結局並んで見たけど)

NHKの番組「阿修羅 1300年の新事実」で、光明皇后が幼い息子を亡くした後、子どもが少しずつ成長していくような姿をイメージして
八部衆を作ったのではないか....という話があったので実際どうか確認してみたのだが、あまりそういう感じはしなかった。参考までに自分が若い顔と感じた順に並べてみるとこんな風になる。
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【北円堂】

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秋の「運慶」展では弥勒如来がラインナップされておらず非常に残念、という事もあり今回拝観していく事に。
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改めて晩年期の運慶仏に相対すると、以前のような量感や張りは抑え目となるが、静謐ながら意志の強さを感じる表現になっている事がわかる。弥勒如来は運慶のプロデュース力もさることながら、担当した源慶の力量も感じられる素晴らしい像だった。


【東金堂】
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興福寺最後は東金堂へ。こちらでは現在仏頭が仮安置されている。噂通り、仏頭は堂内右手の奥にひっそりと佇んでいた。これだけ沢山の仏群がいて賑やかな堂内なのに、仏頭があるところだけ別空間に感じられた。本来自分がいるべきところなはずなのに、集団に溶け込めず少々寂しい思いをしている、と変な想像をしてしまった。

【五重塔】

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五重塔を見上げて、この後はいよいよ奈良国立博物館へ。

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